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ロシアとEU、突然の対立激化で「関係断絶」の危機。日本経済にも暗雲=児島康孝

米中対立やミャンマー情勢に加え、EUとロシアの関係も風雲急を告げています。ロシアのラブロフ外相は、EUが経済制裁を科せば関係を断ち切る用意があると言明しました。(『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』児島康孝)

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米中に続き、EUとロシアが緊迫化

世界中での慌しい動きの中で、EUとロシアの対立が緊迫化しています。

米中関係や、東京オリンピックの行方に焦点があたりがちですが、EUとロシアの関係悪化が決定的になろうとしています。

ロイター通信によりますと、ロシアのラブロフ外相は、EUがロシアに経済制裁を科してくれば、EUとの関係を断ち切る用意があると述べました。

※参考:ロシア、EUが経済制裁発動なら関係断絶の用意=外相 | ロイター(2021年2月12日配信)

これは、反体制派指導者ナワリヌイ氏が、ロシア帰国後に拘束された問題が発端。EUは、ロシアに対して経済制裁を発動するでしょう。

これに報復して、ロシアがEUとの関係を断絶すれば、コロナで冷え込んだ世界経済も、大きな影響を受けるのは必至。

ロシアとEUの軍事的な緊張は、普段から、日本から見る以上に、強く怪しい雲行きになっています。

相互依存関係の歴史も

ヨーロッパ諸国とロシアは、これまでも緊張することがありましたが、ロシアが天然ガスを供給し、ヨーロッパ諸国はそれを暖房などに使うという形で、歴史的に相互依存関係が続いてきました。

東西の冷戦下でも、西ドイツはロシア(ソ連)から大量に天然ガスを輸入してきましたから、軍事的な緊張と経済分野での交流が同時に存在していたのです。

それが対立の歯止めとなり、相互依存関係となってきたわけです。

今回、ロシアとEUが断絶状態となれば、コロナ禍で経済が冷え込んだ中であり、ダメージは大きくなります。

Next: 突然のEU・ロシアの対立激化で世界経済に暗雲

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