FRBのあり方が早晩大きな問題に
イエレン財務長官が迂闊にも自分の職務領域を超えてFRB議長であるかと錯覚したかのように「大きな政府はインフレを招きやすい」という本当のことを口走ったところ、ホワイトハウス内でも相当に叩かれて自ら必死の火消しに走ったことは記憶に新しいところ。
FRBのメンバーもほとんどが「インフレは一過性」という言説を増幅するような発言に動いており、果たして今年の後半に向けてもこの説を維持できるのかどうか。今後の大きなポイントになりそうです。
結果的にFRBの見方、パウエル議長の対応に大きな疑問が市場で形成されてしまいますと、相場は逆回転を加速しかねません。
「良好な経済指標=早期テーパリング実施」などという短絡的な見方ではなく、より深くFRBの動きを観察していく必要がありそうな状況です。
「ドル高」継続の覚悟を
ドル円は過去40年間、非常に政治的にその水準が変化してきた通貨ペアですから、ここからどうなるのかを断定して相場に臨むのは危険極まりないものがあります。
しかし基調としては、ドル高が継続することを覚悟しておかなくてはならないところに差し掛かっているようです。
ただ、FRBによる緩和措置で維持されている経済状況は、過去のバブル状態をはるかに凌駕しており、これまでのようなバブル崩壊のプロセスをたどらない可能性も残されています。
「リスクに備えて売り向かっていれば、それでOK」といった単純な投資行動はできない可能性が高く、とにかく慎重な投資行動が求められることになりそうです。
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『今市太郎の戦略的FX投資』(2021年5月19日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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