日本ではいまだにブラック企業の話題が紙面を賑わせていますが、これには労働者側の無知の問題もあります。私が移住して働いた経験のあるタイやフィリピンでは、労働者がちゃんと知識を持っていて、違法な労働を強いる日本人オーナーは格好のターゲットでした。(『海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』栗原将)
ブラック企業は働く側にも問題がある
以前と比べたらだいぶマシになってきたとは言え、いまだになくなっていないのが、ブラック労働やブラック企業。
もちろんブラックを強いる会社が悪いのですが、一方で、働く側にも原因があると考えます。
最大の原因として考えられるのは、入った会社のルール(暗黙ルールがメイン)が絶対だと思って働くから、です。
朝9時から17時までが所定労働時間になっているにもかかわらず、ほとんどの社員が8時には出て掃除とかをやっていて、帰れるのは20時とか21時がザラ。
みんなそうだから、こんなもんか……と思い、自分を納得させてしまう。
でも、このように諦めてしまっているから、ブラック労働がなくならないのです。
タイ・フィリピンの労働者のほうが労働法規を知っている
学校で三権分立は習っても、労働法は教わりません。正直に言って、三権分立を学んでも、大して意味はないでしょう。
それよりも必要なのは、労働基準法とか、ブラック企業に入ってしまった時に自分を守る方法なのですが、日本の学校ではそれらを教えてはくれません。
私は海外移住して働いた経験がありますが、タイやフィリピンの労働者の方が、日本の労働者よりも労働法規を知っています。
全般的な教育水準は日本の方がうえなのですが、労働法規はよく知っています。そして、何か違法行為があったら、割とすぐに告発に動きます。
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