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世界的インフレはすぐに終わる。米中金融政策で見えた2022年株式市場の楽観シナリオと落とし穴=田中徹郎

世界的インフレの行方

あともう1つ2022年の注目点を挙げるとすれば、世界的に進むインフレの行方です。

コロナの終息傾向によって需要は随分と戻りましたが、供給量のほうは急には増やせません。世界的に物価は上昇し、アメリカで足元で39年ぶりの物価上昇を記録しました。

日本では消費者物価は落ち着いていますが、それは企業がコストアップを吸収しているからです。

では、2022年はどうなるのでしょう。

FRBは足元の物価上昇を「一時的ではない」と路線転換しましたが、かといって、再来年(2023年)も5%を超えるインフレが続くとはみていません。

半導体不足や物流の混雑は解消の方向ですし、コロナによる人手不足も年後半には解消されるでしょう。

このようなことからFRBは、少なくとも2022年の後半、アメリカの消費者物価は2〜3%程度を目指して落ち着いてくるとみているようです。

物価が2%台に下がれば、FRBは利上げを急ぐ必要が無くなります。懸念されている、新興国からの資金流出も杞憂に終わるでしょう。

以上3点ほど、2022年の注目点を見てきましたが、メインのシナリオは上記のように決して悪くはないと思います。アメリカ企業の業績も拡大しそうですし、日本も同様です。

2022年最大のリスクは「景気加熱」と「米中間の衝突」

懸念があるとすれば、コロナ終息に伴って起きる「景気過熱」のほうではないでしょうか。

その場合、FRBは利上げのピッチを早め、世界経済や世界の株価にとって思わぬ波乱を招くかもしれません。

あと可能性はとても低いですが、米中間で起きる突発的な衝突も、一応は頭の片隅に置いておきたいと思います。

以上、来年のメインシナリオと、リスクシナリオの一部をかいつまんでお話ししました、詳細は年初のメルマガでゆっくりお話ししたいと思ます。

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image by:SFIO CRACHO / Shutterstock.com
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一緒に歩もう!小富豪への道』(2021年12月16日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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