マンションと戸建ての供給数
マンションを買うべきか戸建てを買うべきかというのは、マイホーム選びの永遠の質問の一つです。各家庭のライフスタイルにより、どちらが良いと一概に決めることはできないので、決着がつくことはないでしょう。
ただ、マンションと戸建てのどちらがより、買いやすいかについては、統計的観点から答えることができます。
上記の図表は、2018年から2021年までの持家(自ら建築した家)、分譲戸建て、マンションの供給数をまとめたものです。
2018年には持家、分譲戸建て、マンションの全てにおいて前年比プラスでの供給がなされていましたが、2020年にはすべてにおいて前年比マイナスとなっています。
前年比マイナスということは、市場への供給数が前年よりも減っており、買いにくくなるということです。
しかし、持家及び分譲戸建ては2021年には早々に前年比プラスとなり、供給数が回復してきています。それに対しマンションは2021年も継続的にマイナスとなっています。
2021年の着工が減っているということは、2022年に完成するマンション数も減っていくということです。すなわち今年もますますマンションは買いにくくなっていくということです。
マンションと戸建ての価格推移
需要と供給で価格が決まる市場において、マンションの供給数が減るということは、価格が上昇するということを意味します。
マンションと戸建ての価格の推移をみると、2010年を100とした場合、2021年にはマンションは163.8%も上昇しており、価格の上昇傾向は続いていることがわかります。コロナ禍においても15%以上も価格が上昇しており、年々マンションは値段が上がり買いにくくなっていくことが予想されます。
もちろん、単純に供給数だけでなく、タワーマンションなどの建設により、都心の高価格帯マンションが増加し、マンションそのもののグレードが上がっているということや、海外の投機筋による値上がりなどもありますが、住みたい場所で、欲しいグレードのマンションを見つけたら、値上がりする前に購入したほうがよさそうだといえます。
逆に、戸建てについては2010年以降、販売価格に大きな変動はなく、プラスマイナス5%程度で推移しているためマンションよりはじっくりと見定める時間がとれそうです。