長期投資家としての姿勢
以上のように目先の円安が続く一方、長期の為替決定理論の中で購買力平価という理論があります。これは通貨をモノ(ビッグマック)の代替物と考えると理解することができます。
私たちの大好きなビッグマックが1ドルで売られていたとします。為替レートは1ドル=100円とします。
アメリカでインフレが進みビッグマックの値段が2ドルに上昇しました。ビッグマックを基準に考えると2ドル=100円です。
つまり円高ドル安になっていると言えます。
現在のアメリカはインフレが加速する一方、日本ではインフレの懸念はありません。購買力平価の考えに基づくと、今後は長期的にドル安円高の時代が来ると考えることもできます。
私たち長期投資家は目先の円安に振り回されず、ぜひ長期的な姿勢で投資を行いたいものです。
私たちつばめ投資顧問では今後ドル安円高に進む方向も考慮し円安ネガティブ銘柄の分析をしています。今、円安の影響で逆境の中にあり株価が下落しているそんな企業が多くあります。それは為替という企業の本質とは違う影響で下落しており、本質的な企業の価値が再度評価された際、また円高に触れた際は大きな反発を狙えるとも言えます。
株価のトレンド分析をする短期投資家にとっては嫌われる投資法ですが、いわゆる逆張りを行い2年から5年という長期的な視点で利益を得ることができる、500円で売られている1,000円を見つける、そんな時間が訪れるのかもしれません。
このあたりは投資家によって判断がわかれるところであり、皆さん自身で考えて納得して判断していただきたいと思っています。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2022年4月25日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。