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「政府の赤字はみんなの黒字」真の保守政治家・安藤裕は日本をどのように救うのか?新党くにもり共同代表にインタビュー=鈴木傾城

「真の保守政治」とは?

本当の保守というのは、それだけじゃないのです。我々が住んでいる国というのは、国民ひとりひとりを救う、国民全員を救う、全員に寄り添う、社会的弱者を一人も放置しない、全員を国は救う力がある。こんなに素晴らしい力があって、みんなを救ってくれるんだ、だからみんなで日本という国を盛り立てていこうとすることです。国民の皆さんに安心してもらうことで、お互いの信頼感ができてくる。そういう流れに持っていくのが本当の保守だと思うのです。

――今はそうではない、ということでしょうか?

今の自民党政権だと信頼感がまるでないです。もう国は国民を救ってくれない。言っていることは自己責任です。コロナで売り上げがなくなっても自己責任。お金は貸してやるけど後で返せよ。年金の支給額は減らします。足りなかったら働きなさい。一億総活躍というという仕組みを作りました。だからも死ぬまで働いてください……。

――そうなんですよね。一億総活躍と言いながら、実体は年金が払えないから、あるいは足りないから「死ぬまで働けという制度だ」と、みんな思っていますね。

こんな冷たい政策をやっていたら、国が万が一何かあっても誰も国のために仕事なんかしませんよ。国が自分の面倒見てくれないんだから、自分だって国の面倒なんか見ませんよ……そういうふうになるじゃないですか。まさにこれは、国力を弱体化させる政策なわけです。自民党は保守と言いながら、それをずっと進めてきたわけですよ。日本全体が保守というものを勘違いしているし、国民全員を救済するという本当の政治の役割を完全に自民党政権は放棄してますね。

困窮する国民を救うのは積極財政。「政府の赤字はみんなの黒字」の考えを広めたい

――最近、日本でも貧困が加速しています。インターネットでは国の名前が、日本から「HING KONG(ヒンコン)」に変わってしまうんじゃないかと、香港(HONG KONG)に引っかけた自虐もあります。

本当にそうなりかねない。(苦笑)

――安藤先生は、よく緊縮財政の是正、積極財政への転換などをお話されておりますが、なかなか普通の人には理解されにくいところがあります。今回の参議院選挙でもそこを訴えて戦われると思うのですが、分かってもらえるのでしょうか?

全員に分かってもらえるというのは無理です。私は東京の選挙区から出ますが、定数6じゃないですか。そうすると、投票率6割としても10%の人に分かってもらえればいいのです。全員に分かってもらうというのは無理です。学校でも税金は財源だとずっと教え込まれるわけです。国の財政派危機的状況であると教え込まれ、財政は破綻寸前だと、小学校の頃からずっと言われるわけですから、それを一気に違うんだということをすべての人に分かってもらうというのは無理です。だから一割でいいから分かってもらいたい。今、確実に「政府の赤字というのは国民を豊かにするものなのだ」ということを分かってくれる人は増えてきています。

――増えているという実感はありますか?

ありますね。ネットの書き込み、ヤフーニュースの書き込みでも、積極財政のことを書く人は、以前に比べたらとんでもないくらいの数が増えていますし、確実に浸透してると思います。それと、私が今回選挙に出ようと思ったのは、選挙を使えば、この考え方をまた一気に拡散することができることもあります。仮に当選しなかったとしても、この考え方を大きく街の中で発言することができるし、しかもメディアやテレビを使ってこれが言えるわけです。この考え方を広めるという意味でも、選挙に出るというのは効果があるかなと思っております。

――考えを広める、それだけでも意義があるということですね。あと今回、新党くにもりでも大きく打ち出している「政府の赤字はみんなの黒字」というスローガンも、理解されるためにどのような手を打ち、どのように現状を打破していく考えでしょうか?

一つは曲を作ったりして親しみやすい感じで流して、それで「政府の赤字はみんなの黒字」というのはどういうことなのかを考えてもらうということをやっています。この中で、「政府が赤字を増やすということは、俺たちは黒字になるよな」と何となくでも分かってもらえればいいと思っています。これは、素直な人の方が逆に分かってくれます。ただ、すぐにこの内容を全員に理解してもらうためのマジックワードはないものと思っています。だから、分かりやすいところで、消費税ゼロにするとか、社会保険料減免だとか、国民一律現金給付も同時に訴えています。

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