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楽天モバイル「0円廃止」で1,350億円の損失は埋まるか?決算から読み解く売上アップ効果=シバタナオキ

楽天モバイルと楽天経済圏のシナジー

前述の通り、楽天モバイルは楽天経済圏のシナジーにより、解約防止・新規契約増を図っていく必要があります。

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最も大きいのは、楽天モバイル契約者が楽天市場で買い物を行うと付与される楽天ポイントアップです。現在、買い物時に+1倍のポイント付与がありますが、2022年6月から楽天モバイルユーザーにさらにポイントが加算されるため、楽天カードを毎月買い物に5万円程度利用する会員であれば、3G以下の利用料はポイントで相殺できる計算になります。

補足: 0円プランとは別に無料期間のユーザーにも課金開始

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楽天モバイルは1GB以上のデータ通信を行なっても一定期間は無料となるキャンペーンを実施していました。前述の試算ではシンプルにするために考慮しませんでしたが、これらのユーザーが有料化した際に、1か月のデータ通信量が3GBまでの1,078円以上使う可能性もあるため、実際の売上はさらに上振れする可能性があります。

まとめ

今日の記事では、楽天モバイルの0円プランの廃止についての影響を考察しました。0円プラン廃止発表時に、三木谷社長は下記のように答えています。

「(0円プランの廃止は)ユーザー1人当たりの売上金額が上がるという意味で(収益への貢献は)相当あると考えていただければと思います。(中略)いいサービスを提供するという意味では、適切な価格で提供していくというのは妥当な話であり、非常に競争力のあるサービスなので、加入についてもそんなにスローダウンしないのかなと考えています」(三木谷社長)

楽天モバイルの新プランへの移行は、7月1日となっています。そのため、FY2022 Q3(2022年7月-9月)の決算で契約数や売上がどのように変化するかに注目です。

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※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2022年5月26日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

image by:Ned Snowman / Shutterstock.com
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『決算が読めるようになるノート』2022年5月26日号『Q. 楽天モバイルが「0円プラン」廃止、1,350億円の損失はどこまで改善される?』より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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