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サントリー、「桜を見る会」タダ酒提供が招く売上損失とブランド毀損。なぜ違法企業献金と知っていて今までだんまり?=今市太郎

競合他社も「提供することはない」とコメント

新聞赤旗の報道をきっかけに他のマスコミからも一斉問い合わせを受けて、すでにほとぼりが冷めた話をいきなり蒸し返された同社の広報担当者は頭を抱えていることと思われます。

面白いのは競合他社のコメントで、キリンホールディングスは「たとえ要請があっても政治家に無償で製品を提供することはない」ときっぱり否定しています。

アサヒグループジャパンも「お客さまにお金を支払って購入していただくものなので、政治家のパーティーなどに提供することはない」と完全否定しています。

ですから、業界の主要企業は政治家のパーティなどに酒を無償で提供することが大きな問題であることは正確に認識しているものと思われます。

「東京地検さん、宴会参加者に寄付を受けた認識がないと無罪なの?」

この前夜祭の件では上述の配川公設第1秘書が、安倍事務所側が補填額を政治資金収支報告書に記載していなかったことについてだけ、政治資金規正法違反罪で起訴されて終っています。

しかし、そもそもこの補填は公職選挙法違反に当たるとして刑事告発を受けたものの、東京地検は参加者に寄付を受けた認識がなかったことを理由にして、不起訴処分としています。

元秘書は会の不足分を事務所で負担すると寄付行為になり、公選法違反にあたることをあらかじめ意識していたと供述しています。そうなると、飲食代低減のためにタダ酒の提供をサントリーに依頼した可能性すら残されている状況です。

まあ、政治家のパーティに格安料金で参加してたんまり飲み食いしても寄付を受けた認識がないという山口県の安倍当該選挙区の支持者の方についても随分と心配になるもので、だからこういう人物が長々と議員としてやっていけるのかと妙に納得するものがあります。

もはや本件は刑事的な問題には発展しないのかも知れませんが、ちょっとでも法律違反を冒せばすかさず罰則を余儀なくされる下級国民の世界とは別世界がこの国にはあることを改めて強く感じさせられる次第です。

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