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スシロー「ビール半額」と店内掲出も実際は定価で販売。レシート持参で返金の対応も「普通捨てるやろ」「店長が謝罪に伺うレベルの話」と燻る反感

回転寿司チェーンの「スシロー」で、ビール半額という店内掲示があったにもかかわらず、実際にはそうではなかったと訴えるツイートが、SNS上で大いに物議を醸している。

騒動の発端となった7月12日に投稿されたツイートによると、問題の店内掲示には確かに「生ビールジョッキ 何杯飲んでも半額」とあり、さらに「7/28(木)まで」と書かれている。これを見てツイート主は対象のビールを頼んだものの、会計時にビール代は半額になっておらず、店員に確認したところ「これは予告であって今は実施していない」と返されたとのこと。

実際、スシローではビール半額のキャンペーンが予定されていたようだが、それは7月13日からだったという。しかし、問題の店内掲示にはキャンペーンの開始日は書かれておらず、ツイート主による「フェアの開始日書いてないのに席に貼られてたら、今実施中と思うのが普通では、、、?w」という嘆きも頷けるところだ。

「おとり広告」に続く不祥事に「全然反省してない」との声が

最近のスシローといえば、昨年末に「冬の味覚!豪華かにづくし」という、ウニやカニといった豪華ネタの寿司をお手頃価格で提供するキャンペーンを実施し、その広告をテレビやウェブで大々的に展開するも、実際には対象店舗の9割強で終日提供できない日が1日以上あったほか、販売初日から提供のない店舗も存在など、実際には在庫がないのにもかかわらず、あたかも販売しているかのように宣伝していたことが判明。

消費者庁は「消費者が購入できると期待して来店する可能性がある」として、これをいわゆる「おとり広告」にあたると判断し、今年6月に再発防止を求める措置命令が出されることに。

また、スシローが外部専門家などを招いてまとめた調査報告書では、故意に実現不可能な宣伝を行ったわけではないとしたものの、販売予測が不十分だったうえに、役員のコンプライアンス意識も低かったという、かなり厳しい指摘もあがっていたという。

そんな出来事の記憶もまだ残っているところに起こった、今回の「ビール半額」の件。実際にはまだ実施されていないキャンペーンを、あたかも実施中のように店内掲示をしていたということで、先の「おとり広告」にも似通うところもあることから、SNS上では「スシロー、全然反省してないじゃん」などとの声が続出する事態となったのだ。

レシート持参で返金する対応にも異論が

そんな批判の声を多く受けてか、スシロー側はさっそく13日午前に、自社サイトにて「7月13日からの 何杯飲んでも「生ビールジョッキ」半額キャンペーンに関するお詫びとお知らせ(速報)」というリリースを公表

それによると、やはり先述の店内掲示は、本来ならば13日から掲示されるべきところを、一部店舗においてキャンペーン開始前から出していたとのこと。

リリースには、現時点で埼玉にある戸田店と神奈川の相模原中央店の2店舗で、そのような「誤掲出」があったと確認しているようだが、併せて「※その他の店舗・期間は確認中です」との記載もあり、同様のミスのあった店が今後さらに増える可能性もある。

いっぽうで、誤掲出がされていた期間内に対象商品を購入し、定価を支払ったという利用者に対しては、購入店舗にレシートを持参すれば、1杯につき差額の264円(税込み相当額)を返金する対応を取るとのこと。だが、日頃レシートを保管していないという向きも一定数は存在するわけで、そういった人々への対応を巡って、今後揉めるということも大いに考えられそうだ。

さらに今回の件は、店側が誤掲出をした挙句、半額になっていないと指摘した利用者に対して「これは予告であって今は実施していない」と定価販売を押し通すなど、落ち度は完全にスシロー側にあることは明白。にもかかわらず、利用者がわざわざレシート持参で店舗に赴かなければ返金しないという姿勢にも、一部から批判が寄せられており、「店長が返金分持って謝罪に伺うレベルの話」「1杯無料とかのお詫びもないは疑問」との声もあがっているところだ。

現在、回転寿司業界において売上高でも店舗数においてもトップの座に君臨しているスシロー。ただ同業界では、水産資源の価格高騰や物流費の上昇などの理由で、従来の価格設定が維持できなくなっており、スシローも今年10月から主力の「まぐろ」や「サーモン」など、多くのネタを値上げすることをすでに発表している。

1984年の創業時から続けてきた「税抜き1皿100円」の提供が終了することに、利用者からは残念がる声があがるいっぽうで、「今までが安すぎたから……」とこれまでの企業努力を評価する声も多かったスシロー。とはいえ、先の「おとり広告」にくわえ今回の「誤掲出」と、結果的に利用者を欺く格好の出来事が立て続けに起こったとあって、これまで積み上げてきた好感度がダダ下がりすることも大いにあり得そうだ。

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