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残された家族を困らせない“終活”準備。シニアライフに不可欠なお金の基本【第3回~持ち物をどう整理するか?~】=牧野寿和

4-1.持ち家

自分の持ち物の中で、資産価値があり、整理に時間がかかるもののひとつは不動産です。具体的には、持ち家です。

ご自身、それに配偶者ともに亡くなった後、持ち家は、通常、子どもに相続します。
そして、相続した子どもが、その家を今後どうするのか考えます。

・自分(子ども)家族が住む
・孫が住む
・リフォームして借家として収益を得る
・建物をリフォームや建直しをし、商売を始める
・売却し現金を得る

といった方法を考えることができます。

しかし、売却をするにしても、そのための建物の解体といった費用が必要になることもあります。

また、子どもがすでにほかの所に持ち家があり、住んでいれば、上記の利用をすることなく、物置きとして使っても、事実上「空き家」の状態になることもあります。

しかし「空き家」の状態になっても、相続人(相続後は所有者になる)が、防火・防犯の面でも、その家を管理することが必要です。

また、固定資産税や都市計画税も、納付しなくてはなりません。

ここにも費用が必要になります。

従って、持ち家をどのようにするのか、その方法によっては、持ち家を引継ぐ、つまり子どもの家計に負担がかかることが懸念されます。

4-2. 金融商品

金融商品には、

・現金
・銀行への預貯金、
・株式、債券、投資信託
・保険商品

などが該当します。

運用しながら、資産を増やしていってもいいのですが、高齢になれば心身が衰弱しかねません。

意に反した取引をしないように、金融商品の取引をする年齢を事前に決めておきます。

そして、その年齢に達した後の取引は、子どもなどの助言をもらいながら続ける。または、株式、債券、投資信託といった、元本の保証のない金融商品は止めて、現金化してもいいでしょう。

また、加入中の保険商品は、老後の生活に入る前に見直し、また、高齢になってからの新規の加入は、本当にその保険商品の保障が必要なのか、子どもや親族に相談してから、加入するかを決めた方がいいでしょう。

Next: 子どもには迷惑をかけないですむ、借金返済や事業承継の方法

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