「その企業でしか通用しないスキル」だけではお払い箱に
もちろん日本企業の内部昇進型によって選出される経営者にも良いところはある。
ただし、筆者も複数の企業で経験しているが、プロパー(新卒で入社した社員)ばかりの組織だと、外の世界との比較ができないために、結果として「その企業でしか通用しないようなスキル」ばかりを社員に学ばせてしまうということが多い。
高度成長時代の日本では、このような「その企業でしか通用しないようなスキル」しか有していない人材ばかりでも、企業は成長することができた。
しかし、今のような「変化のスピードが早い社会」では、「その企業でしか通用しないようなスキル」のような幅の狭い経験では対応できず、「普遍的なビジネススキル」が絶対に必要になってくる。
「DXスキル」と変化に強い「普遍的なビジネススキル」は、これからの労働者(少なくともマネジメント層になるには)必須なのである。
日本的な雇用慣行まで変えられるか?
今後は日本的な雇用慣行まで変えられるかどうかを注目している。
リスキリングは、人材の流動化を前提としているし、それは転職によって人材は企業間を渡り歩くということを意味する。
日本でも転職はそこそこ一般化してきているが、まだまだ新卒で入社した企業に一生務めるという人が多い。
新卒で入社した企業が成長していれば、その企業に一生務めるでも良いと思うが、企業の成長性が低くなってしまった場合は、努力しても自身の収入を上げるには限界がある。
その場合は成長性の企業に移る方が、収入も含めた個人のパフォーマンスを最大化できるだろう。
また自身の能力に自信があれば、自ら会社を興して独立するという手段もある。
今の会社での環境に不満がありながら、我慢して今の会社に居続けるという日本の文化は、労働生産性を下げている。
転職を悪戯に推奨するつもりはないが、日々我慢しなければいけない不満まで抱えて、今の会社に居続ける合理性は無いと考える。
前述の「DXスキル」と「普遍的なビジネススキル」があれば、成長性の高い他社に移ることも可能だろうし、これからのビジネスマンは常に自身の市場価値を意識しながら働く必要があるだろうと思う。 ※2022年10月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
※本記事は有料メルマガ『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』2022年10月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。 ※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込880円)。
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元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」
』(2022年10月11日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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