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「梅毒」急増の背景に円安か。パパ活・マッチングアプリとともに元凶と取沙汰される、国内外で買われる安い日本女性による“輸出入”

過去の性病とのイメージもある梅毒だが、ここ何年かで感染者数が激増しており、今年の感染者はすでに1万人超えと報じられたことが、大きな波紋を呼んでいる。

報道によると、現在の調査方法となった1999年以降、梅毒の患者数が年間1万人を超えるのは初めてとのこと。全身の発疹やリンパ節の腫れ、陰部の潰瘍などが表れる梅毒だが、初期症状は軽く、気づかずに放置すると心臓や神経に障害が起きることもあるという。

この状況に対し、専門家は「若者に感染が広がっており、不特定多数との性交渉は控えてほしい」と呼び掛けているという。

槍玉にあがる「パパ活」と「マッチングアプリ」

日本においては、1512年に京都で大流行したというのが最古の症例で、その後も江戸時代から昭和初期にかけて猛威を振るったものの、戦後にペニシリンなどの抗生物質による治療が行われるようになってからは、その患者数が大幅に減っていったという梅毒。

ところが、2010年代に入るとその患者数が徐々に伸び始め、18年に一度ピークに達した後、20年までは減少に転じたものの、その後に再び急増。これまでの年間患者数は2021年の7983人が最多だったのだが、今年はすでにその数字を軽々と越しているというハイペースだというのだ。

性行為などによる粘膜や皮膚の接触によって感染する性病ということで、専門家も「不特定多数との性交渉は控えてほしい」と呼び掛けているように、昨今の“性の乱れ”がその主たる原因だという見方が、世間では広がっているところ。それに伴い具体的な元凶として、やり玉にあがっているのが「パパ活」と「マッチングアプリ」の存在だ。

「パパ活」に関しては、昨今の梅毒感染者の年齢分布をみた時に、女性が20代前半に集中しているのに対し、男性は20代後半から50代前半にかけて幅広く多いという傾向から、そういった説が流れている模様。

また「マッチングアプリ」に関しては、毎日新聞までもが記事に「背景にマッチングアプリの影響指摘も」という見出しを付けるなど、一応の説得力がある説として世間に流布している状況なのだが、いっぽうで漫画家の倉田真由美さんが唱えるように「ここ最近になって急に性が乱れているとは思えない」といった見方もあり、それらばかりが原因というのも早計といったところのようだ。

インバウンド隆盛ともに患者数も急増?

そんななか、昨今の日本における梅毒大流行の背景にあると、一部から噂されているのが「円安」と、それに伴う「インバウンド隆盛」の影響だ。

2000年代の小泉政権下に始まった「観光立国」に向けた取り組みにくわえ、いわゆるアベノミクスによる歴史的なドル安円高の解消によって、2010年代中盤から大いに盛り上がりを見せたインバウンド消費。

2015年にはインバウンドの数がアウトバウンド(出国日本人)を逆転したのだが、いっぽうで日本国内における梅毒患者数の推移をみてみると、その2015年前後から梅毒患者数の伸びがより顕著になっている傾向がみられるのだ。

このことから、インバウンドで来日した者の一部が海外から梅毒を持ち込み、風俗店で働く嬢に感染させてしまい、それを男性客がさらに拡散したのでは……というのが、いわゆる「円安説」の見立て。

日本の風俗店といえば“外国人お断り”が通例というイメージもあるが、風俗業界も不況ということもあり、インバウンド全盛のころは大いに受け入れていた店もあったようで、そういった経由が疑われる梅毒感染が増えているとの報道も、2018年時点ですでにあったようだ。

ただし、インバウンドがほとんどなかった2021年においても、梅毒患者数は過去最高を記録しており、こればかりが原因であるとは一概には言えなさそうなところも。とはいえ、厳格な水際対策が先日緩和されたばかりということで、今後梅毒感染がより拡大しそうな状況となっているという点に関しては、間違いなく言えそうである。

さらに円安ということでいえば、最近では日本よりも稼げるという海外への“出稼ぎ風俗”も増えているというもあり、つい最近も香港で日本のセクシー女優が、売春容疑で現地警察に逮捕されたという報道も。仮に円安で買われる日本女性らによる“梅毒の輸出入”といったものが盛んになる状況にもなれば、今後の感染爆発も避けられないといったところだが、そうともなれば単に若者の“性の乱れ”だけでなく、いわゆる“悪い円安”も、その元凶として取沙汰されるべきといったところだろう。

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