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「FIREを目指しても幸せにはならない」アル代表・けんすうが語るFIREの不都合な真実

FIREというキーワードは、広く当たり前に使われるようになりました。お金の面で自立し、若いうちに働かなくいい状態になることで、非常に魅力的な生活に見えます。でも、実際にFIREした人は、あまり幸せそうには見えません。FIREしてもなぜ幸せになれないのか?について考察しました。(『 「アル開発室」サービスづくりとスタートアップの“今とこれから”をのぞけるメディア 「アル開発室」サービスづくりとスタートアップの“今とこれから”をのぞけるメディア

※本記事は有料メルマガ『「アル開発室」サービスづくりとスタートアップの“今とこれから”をのぞけるメディア』2022年11月15日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月分無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:古川健介(通称けんすう)
アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、Supership株式会社取締役に就任。2018年からアルを創業。

FIREして幸せな人は見たことがない

こんにちは!

FIREという単語がここ最近、すごい人気ですね。

FIREとは、「Financial Independence, Retire Early」の略で、「お金の面において自立しているし、若いうちからリタイアして働かなくていいよ!」という状態のことをです

なんか聞いていると「めっちゃいいじゃん」と思いますよね。

ただ…。FIRE的な状態になって「ものすごい幸せそう」という同世代をほとんど見たことがないので、なんでだろうと思っていたりします。

そのあたり、これが答えだ!というわけではないんですが、ちょっと整理してみたので、書いてみます!

議論の前提

FIREの状態の定義

まず、FIREの状態にはいくつかあるので定義します。

ネットで調べたら、「FIRE達成には年間支出の25倍の資産が必要」「運用益は4%で計算する」と書いてあったので、とりあえずそれを鵜呑みにします。

どういうことかというと、、年間支出の25倍を持っていて、運用益が4%入るなら、理論上はずっと暮らしていけるということです(税金は考えない)。

たとえば、総務省統計局公表の「 家計調査2021年度 」によると、一人暮らしの1ヶ月の平均生活費は155,046円らしいので、ざっくり月に16万円必要、となると年間に192万円です。これに加えて、家電を買ったり色々あると思うので、まあ200万円くらいは必要最低限とします。

となるとFIREには5,000万円が必要、ということになります。そうすると、年間に200万円が運用益で入っているので、元本を減らさずに暮らしていけると。

というので、自分の生活費の月額の平均の25倍くらい貯めてFIREしようね、というのがものすごいざっくりとしたFIREの基準です。

FIREのレベル感

さらに、ざっくりというとFIREしているといっても、いろいろなレベルがありまして…。

・節約すれば運用だけで生活費は賄えそう

・ある程度のお金を使っても、死ぬまで生きられそう

・めちゃくちゃ余裕があって何使っても生きられそう

・全く働かないで全力でお金使っても増えていく

割と「余裕がある状態」をFIREと考えがちなんですが、ガンガンと節約するタイプのFIREもあるんだなあ、と思っています。

まあ「節約が必要なFIRE」と「余裕があるFIRE」の2パターンがある、くらいで考えていくといいかなと。

Next: FIREをして幸せになるのは難しくないか?

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