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なぜビットコイン価格が急上昇?銀行危機で買われるワケ。著名投資家の大胆な相場予測も=高島康司

<SNSのセンチメント>

では「ツイッター」と「テレグラム」のSNSのセンチメントも見て見よう。先週に比べてさらに明るくなっている。

<ツイッター>

先週:
・楽観的なビットコインのメッセージ数:45,626
・悲観的なビットコインのメッセージ数:9,188
・中立的なビットコインのメッセージ数;116,130

今週:
・楽観的なビットコインのメッセージ数:141,116
・悲観的なビットコインのメッセージ数:25,052
・中立的なビットコインのメッセージ数;248,161

これを見ると一目瞭然だが、ビットコインに対する楽観的なコメント数が圧倒的に増えている。

<テレグラム>

「ツイッター」と同じ傾向は「テレグラム」でも見られる。以下である。

先週:
・楽観的なビットコインのメッセージ数:7,456
・悲観的なビットコインのメッセージ数:1,172
・中立的なビットコインのメッセージ数;13,045

今週:
・楽観的なビットコインのメッセージ数:7,028
・悲観的なビットコインのメッセージ数:1,210
・中立的なビットコインのメッセージ数;17,746

ビットコインに対する肯定的なコメントが優勢であることは変わっていないものの、「ツイッター」よりも「テレグラム」の方がより慎重な見方をしているのが分かる。

なぜビットコインは上げたのか?

取引所におけるビットコインの流入(買い)と流出(売り)の割合、そしてSNSのセンチメントから見ても、今週のビットコインはさらに上昇する可能性が高い。しかし、それにしても、ITやブロックチェーン関連のスタートアップが口座を持つ「シリコンバレー銀行」と「シグナチャー銀行」の破綻にもかかわらず、なぜビットコインは逆に上昇したのだろうか?その理由は大変に気になるところだ。

いま専門家が指摘していることは、今回の銀行破綻が財務状況が不透明であり、銀行が債務超過に陥ることが直前まで分からなかったことにあるという。もちろんこれらの銀行の財務は、ブロックチェーンで管理されているわけではない。経営陣だけが財務状況を知るクローズドな環境で管理されている。そのため、透明性が高く取引状況がだれでも観閲可能なブロックチェーンによる銀行の財務状況の管理を求める声が、強くなっているようだ。ビットコインは、まさにそしたブロックチェーンによって管理された暗号通貨なので、ビットコインの人気が高まったよう
だ。

だが、ビットコインの相場を押し上げたもっと重要な理由がある。あるアナリストは、「ビットコインは、2008年の金融危機をきっかけに、現在と同様の伝統的金融の風土病を解決するために誕生した」と言っているように、ビットコインが金のような危機回避資産としての本来のアイデンティティーに期待が高まったことだ。

いま「米証券取引委員会(SEC)」は、暗号通貨への規制を強める方向で動いている。そのため一時はビットコインを始めとした既存の暗号通貨も全面的に規制されるのではないかという不安感もあったものの、規制の具体的な内容がはっきりするにつれ、こうした不安感が後退した。「米証券取引委員会」は米ドルと競合する国際決済手段になり得るドルの価値とリンクしたステーブルコインは規制する方向は打ち出したものの、ビットコインを始めとした既存のコインは金融資産として積極的に認める方向を明確にした。

特にビットコインは、「ゴールドマンサックス」などすでに多くの大手投資銀行の富裕層向けのポートフォリオに組入れらていることから、金と同様の金融資産として見られている。それが「米証券取引委員会」のビットコインを容認する背景にもなった。

このように、ビットコインを金融資産として積極的に認める方向に動いているので、将来ビットコインが消滅するような可能性はないことがはっきりした。そのため、今回の銀行破綻が起こっても、逆にビットコインは金と同じような危機回避資産として見られるようになったため、ビットコインが買われて相場が上昇しているのだ。これがいまビットコインが上昇している理由である。

Next: ビットコインは100万ドルを突破する?著名投資家の大胆予測

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