fbpx

はま寿司、回転レーン“ほぼ再現”の新タッチパネル導入。迷惑動画テロに屈しない姿勢には称賛も期限切れ食材使用を巡る“醜態”で評価は乱高下

はま寿司の一部店舗で導入され始めているという、従来の回転寿司を模したタッチパネルが、ここに来て大いに話題となっているようだ。

今年の2月下旬あたりから散見される、この“新タッチパネル”を紹介するツイート。見たところ、従来までは回転レーンがあったであろう箇所に、横長のディスプレイが設置され、そこを寿司の画像が横方向にゆっくり流れ、食べたいネタの画像をタッチすれば注文もできるといった仕組みのようである。

寿司自体の提供は比較的高速の「ストレートレーン」で行ういっぽうで、ディスプレイでは以前からの回転寿司の雰囲気を演出することができるとあって、SNS上からは「回転寿司本来の流れてくるレーンから選ぶワクワクワクワク感と食の安全が両立できてて素晴らしい」「やるね~はま寿司の企画担当w」「テロにも屈せず、あくまで回転は止めない」と、そのアイデア力に感服する声が多くあがっているようだ。

迷惑動画“厳格対応”の先駆けとなったはま寿司

今や回転寿司も概念化……といった驚きの声があがっている、はま寿司の“新タッチパネル”だが、この導入を強力に推し進める理由のひとつとなったのが、今年に入って続発している“迷惑動画”を巡る騒動であることは、まず間違いないだろうといったところ。

【関連】他人の寿司へのイタズラ続出…はま寿司が被害届提出も犯人“逃げ切り”の公算大?性善説が前提の回転寿司システムはもはや崩壊寸前か

一連の騒動のきっかけとなったのは、奇しくもはま寿司で起きた「レーンの上を流れる他の客が注文した寿司の皿にスプーンに盛ったわさびを乗せる」という迷惑行為を撮影した動画の拡散。この事態に対してはま寿司は、これまでの“事なかれ主義”的な対応ではなく、加害者側の謝罪を跳ねつけて警察に被害届を提出するという対応を取ったのだが、この姿勢が世間から大いに称賛されることに。

その後、他の飲食チェーンが同様の事態に直面した際も、おしなべて厳格な対応を取るようになったわけだが、はま寿司はそういった風潮の先鞭をつける格好となったのだ。

実際、そういった企業側の強硬姿勢も大いに影響してか、ここに来て迷惑動画の撮影・拡散に関わった人物らが、各地で続々と逮捕されているといった状況。

【関連】吉野家“紅ショウガ直喰い”迷惑動画で捕まったのは阪神ファン?「笑かしたいと思った」30代男らの軽薄な動機に「大阪人なのに笑いのセンスゼロ」との声

これまでなら、たとえメーカーに多大な損害を与える迷惑行為を行ったとしても、加害者本人が反省しているポーズさえ示せば、店側も被害届を出さない、あるいは届を取り下げてくれる……といった見通しがあったのも正直なところ。加害者側に雇われた弁護士も、そういった“入り知恵”をしていたフシがあるのだが、今ではそれがまったく通用しなくなっている。

そんな状況に対して、加害者側の“焦り”が大いにみてとれる出来事として、最近話題となっているのが、“ガリ直食い”迷惑動画の撮影・拡散に関わった高校生の叔父が、一部メディアの取材に対して「ガリを完食して、店員からお礼を言われた」「スシローさんの件(寿司ペロペロ)とは少し質が違う」などと、その行為を正当化するかのような発言をしたという一件。

この“ガリ直食い”も、富山市内にあるはま寿司で起きた出来事なのだが、店側はすでに地元警察に被害届を提出済みで、高校生の身元も割れていることもあって、そろそろ検挙かとみられていたころ。そういったタイミングで飛び出した親類からの“擁護”に対して、SNS上は「馬鹿の一族は馬鹿なのか」などと再炎上しているのだ。

いっぽうで、この報道を受けてのはま寿司側だが、メディアの取材に対して「迷惑行為は事実。対応を替える予定ない」とコメント。厳格な対応を続けることを表明したことで、改めて称賛する声があがっている状況だ。

期限切れ食材使用疑惑で批判が集中

このように、今年に入ってからは何かと世間の注目の集めることの多いはま寿司だが、その反面でつい先月には、車内で定めた使用期限が切れた一部の魚や果物を複数回に渡って客に提供していたと、一部メディアによって報じられた。

内部告発を行った従業員によれば、使用期限が記されたのラベルを張り替えるなどの行為が常態化かつ多くの店舗で行われていたということだが、はま寿司側は一度はその報道内容を真っ向から否定。

ところが4月に入り、はま寿司側は一転して記事の内容を認めることに。しかも「社員の店長は貼り替えを知らず、指示も出していなかった」と、あたかもパートやアルバイト従業員が独断でやったというような弁明を行ったということで、その見苦しさに批判が集中する事態となっているようだ。

“迷惑動画”を巡る騒動で見せた厳格な姿勢にくわえ、今回取沙汰されている、消滅の危機に瀕していた回転寿司ならではの雰囲気を再現する“新タッチパネル”の開発と、回転寿司ファンからの支持は爆上がり……と思いきや、その裏では使用期限切れ食材の使用という背信行為が行われ、そのうえ“責任逃れ”をしようとする醜態ぶりをみせたはま寿司。その評価は目まぐるしく乱高下しているといったところのようだ。

Next: 「まるで高市元総務が国会で逃げ回るのと同じだ」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー