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金融不安で「実物資産」に脚光、金・不動産・絵画・腕時計…世界の投資家が選ぶときの5つの判断基準とは?=俣野成敏

金融不安が続くなか、「実物資産」が改めて注目されています。不動産、金(ゴールド)、アンティークコインなどいろいろな投資対象がありますが、世界の投資家たちはどんなポイントで選んでいるのでしょうか?日本とはだいぶ違った視点を持っているようです。( 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編

【関連】なぜ日本は「安い国」に成り下がったのか。安い物価のツケを低賃金で払い続けてきた私たち、インフレで総貧困化へ=俣野成敏

※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編』2023年3月15日号の一部抜粋です。続編にご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
リストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。2012年独立。フランチャイズオーナーや投資家として活動。サラリーマン時代に副業で出版した『プロフェッショナルサラリーマン』でビジネス書作家デビュー。「仕事術」「お金」「コンディション」「副業」などテーマは多岐にわたり、異分野で10万部超えを3度達成。著者累計は49万部。これからは、サラリーマンでも副業やお金の知識向上が不可欠と実感し、啓蒙に尽力している。ビジネス誌やwebメディア掲載実績多数。『まぐまぐ大賞』を7年連続受賞。

いま世界の投資家が注目する「実物資産」とは?

今回は「いま世界の投資家が注目する実物資産とは?」特集をお送りします。

世界中で、物価上昇が収まらないなか、FRB(アメリカ中央銀行)が再び利上げを決定しました。依然として金融不安が続くなかで、最近、注目されているのが「実物資産」です。

本日も、海外金融の専門家・織田耕平さんをゲストにお呼びしています。今回は、イギリスを中心に活動している織田さんに、世界的な視点から実物資産について詳しくお伺いしたいと思います(本特集は会話形式でお送りいたします)。

プロフィール:織田耕平(おりた こうへい)
国内の大手精密機械メーカー海外営業部に配属され、東南アジア・オセアニア地区のセールスマネジャーとして国際ビジネスの現場で経験を積んだ後、国内証券会社に転職。超富裕層を相手に、プライベートバンカーとして個人・法人の資産形成から事業承継に至るまでを一手に引き受ける。そこで航空機を用いた資産運用法と、それによる高い節税効果に気づき、航空機専門商社・リース会社に転職する。各業界を比較検討した結果、「これまでの経験すべてを活かせる場として、海外金融業界で生きていく」決意を胸に、2015年4月に起業。シンガポールにてJIFPA(S)PTE LTDを立ち上げる。現在は、JIFPASのCEOにて海外不動産コーディネーター、シンガポール富裕層へのコンサルティング、金融機関向けに金融商品の開発等を手がけている。

いま改めて脚光を浴びている実物資産

俣野:アメリカで、再び銀行破綻が発生しました。

織田:欧米では、これまで1年以上にわたってインフレを抑えるための急激な利上げが行われてきました。そのおかげで、インフレの勢いも下がってきてはいますが、その副作用とも言える銀行破綻が相次いでいます。

もちろん、FRBやECB(欧州中央銀行)などもこうなることはわかっていましたが、それでもインフレを抑え込むことを最優先させた形です。

俣野:世界的な物価上昇が続くなか、インフレに強い資産に人々の関心が集まっていますね。

織田:株や債券などの実体を伴わない金融資産に対して、実物資産と呼ばれる資産は現物に付帯していることから、インフレ時には物価に連動して上昇する傾向があります。

通貨も所詮は交換媒体に過ぎませんから、「資産の目減りを防ぐには実物資産を持つことだ」と人々が考えるのも自然なことだと思います。

俣野:では、どの実物資産がいいと思われますか。

織田:たとえば、私たちの生活に直結している穀物やエネルギー資源、貴金属など、いわゆるコモディティと言われる商品はインフレに強い資産だと考えられています。

それから実物資産ではありませんが、株式もインフレには比較的強いとされています。すべての企業ではないものの、インフレがプラスに働いて業績が上がるところもありますから。

最近、注目されているアンティークコインや骨董品、絵画、高級腕時計なども、実物資産の代表です。しかし、こういった資産は専門性が高過ぎるうえに、市場が小さいため、インフレ時に積極的に購入を進めるような資産ではないと考えます。

俣野:コレクションは、趣味を兼ねていますからね。

Next: 実物資産の代表格「不動産」「金(ゴールド)」の状況は?

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