fbpx

相場はアートだ/6月利上げは困難も、米ドル・豪ドルは押し目買い好機=田嶋智太郎

6月の米利上げが難しい理由

正直、6月の米利上げは難しいと考えています。やはり、最大の要因は英国の国民投票です。その行方は未だ定かではなく、結果を見定める前に政策を変更しなければならないほど、物価上昇のリスクが強まっているとも思えません。

また、6月はFOMC後に記者会見が設けられています。だからこそ、むしろ6月である必要はないと思うのです。仮に今回は利上げを見送っても、会見できちんと説明することができます。そこで少々タカ派的なコメントを残し、7月のFOMCにつなげば、7月のFOMCに会見が設けられていないことは利上げ実施の障害にならないでしょう。

きっちりと市場の期待を7月につなげば、他の要因がよほど大きく絡んで来ない限り、当面のドルの下値は限られたものになると考えます。

もちろん、6月のFOMC(14-15日)に相前後して一旦は思わぬドル安・円高に振れる場面もありえなくはないでしょう。そこは基本、中期的に押し目買いのスタンスで臨みたいものと考えます。

要注目の重要指標・イベント・要人発言等

4月の米PCEコア・デフレーター=前年同月比+1.6%

FRBが注目している消費者物価の関連指標です。昨年中は前年同月比で1%台前半の伸びに留まることが常でしたが、今年に入って1%台後半での推移を続けています。

この点について日本経済新聞は「利上げを後押しする材料になりそうだ」としていました。その通りと思いますが、個人的には、まだ少し力強さに欠けるようにも思います。

米石油掘削リグ稼働数=404(5/27時点)

北米の米石油掘削リグ稼働数が、5/27時点において前年同期比471基減の404基と半減したことを米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが明らかにしました。

足下では原油の過剰供給リスクが大幅に低減しており、同時に原油価格の急落リスクも足下で低減していると見られます。

Next: 今週のマイ・ベスト戦略~豪ドル/円の押し目買い

1 2 3
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー