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なぜ長期投資家にとって「ROE(自己資本利益率)」が重要なのか。プロが買う基準と注目する4銘柄=栫井駿介

注目のテーマ

そんな中で私が注目しているテーマが3つあります。
「海外」「IT」「小型」です。

<海外>

日本で営業しているうちはどうしても規模が小さいです。
人口だけで考えても、日本国内から世界全体に広げると50倍以上になり、海外で勝てたら素晴らしいことになります。

日本独自のもので海外に負けない技術を持ったところもあると思っていて、ITの世界などでは海外で勝つのは難しいと思いますが、研究や導入に時間がかかるものは日本の得意分野で海外には真似できなかったりして、例えばトヨタのトヨタ生産方式は海外に真似できないものだったからこそ世界市場を取っていくことができました。

 

今は日本国内での強みでも、それが海外でも活躍できる企業であれば伸びしろは大きくなります。

<IT>

ITの世界は世界共通なので、日本のIT企業が世界に出ていっても勝つのはかなり難しいですが、一方で国内のITはガラパゴス化していて、日本の社会システムや政治システム、自治体のシステムなどが海外企業では手が付けられないものになっています。
だからこそ国内の企業に優位性があると考えています。

しかも日本のIT化は遅れていると言われていて、まだまだ芽はあると思いますし、プログラマーが足りなくなっているほどニーズもあります。

 

日本のIT関連の企業を見ると、営業利益率が10%くらいで業績が右肩上がりに伸び続けている企業が多くあり、それだけ市場が好調ということです。

このあたりは企業を細かく選別しなくても全体感を持っていれば良いのではないかと思っています。

今後ずっとというわけではありませんが、向こう10年くらいは今くらいの需要はあるテーマなのではないかと考えています。

<小型・ニッチ>

ただ小さいというだけではダメで、小さい中でも競争力を持っていなければなりません。
世の中の経済は発達しているので、出来たばかりの企業が高い競争力を発揮できる分野はそうありません。

ニッチな市場でトップを取れた企業なら、その市場が拡大する、あるいは同じような事業が他に応用できるようなことがあると、トップのまま市場が大きくなったり、新たな市場でトップを取れたりするのではないかと思います。

 

ここで1つ例を挙げると、ワークマン<7564>があります。
作業服でトップを取り、カジュアルファッションに進出しました。

 

ここで重要なことは市場の大きさというよりは、ニッチでもトップであるということです。

Next: テーマは絞れた…では、どの企業に投資する?

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