22年にインド企業の傘下へ
2022年に既存株主であったPEのLキャタルトンと三井物産企業投資の両社はOWNDAYSの全株式をLenskart(レンズカート)に譲渡し、グループはレンズカートの傘下に入った。
レンズカートはインドのメガネチェーン最大手であり、インドを筆頭にシンガポールなど各地で1,400店舗以上を展開する。JINSのように安さを訴求するチェーンだ。
レンズカートにはアジアでの店舗数を増やしたいという狙いがあり、OWNDAYS側にはDXやITの面で自社に弱い部分があるという認識があった。レンズカートはECに強みを持つ。なお、OWNDAYSは海外でも中価格帯路線をとるため、アジアでの展開にあたってレンズカートとは直接競合しないという。近視人口が増えていくなかで今後、両者の事業拡大が期待される。
非公開企業のため憶測になるが、今回のレンズカートへの売却により田中氏自身も膨大な利益を得ているのだろう。これまでも随所で株式を売却し、キャピタルゲインを得ているといった趣旨の発言も過去にしている。
そして今年4月にはOWNDAYS社長の座を譲り会長に就任した。田中氏個人に焦点を当てるなら、業績が悪化した企業を安値で買って再生し、価値を上げて自らの資産も増やした経緯を持つ。それは経営者・投資家として教科書通りの人生といえる。
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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2024年6月15日)
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による









