株主優待を新設した企業に焦点を当て、その新設の理由や狙い、株主との対話に込められた想いを特集するインタビュー企画です。
今回は、株式会社オートサーバーさまにインタビューを行いました。
株主優待を新設した背景や理由を教えてください。
これまで投資家のみなさまより株式流動性の低さについてご指摘を受けておりました。また、業績が好調な一方で株価が伸び悩んでいる状況でした。
そこで、投資対象としての魅力をより多くのみなさまにご認識いただき、中長期的な当社株式のご保有を通じて当社事業へのご理解を一層深めていただくこと、また流動性の向上などを目的として株主優待を導入することといたしました。
他の株主還元策ではなく「優待」を選んだ理由を教えてください。
これまで株主還元策として「配当」を実施しておりましたが、上記のような目的を効果的に達成しうる施策と見込んだため、株主優待を実施することといたしました。
近年、株主優待の廃止や見直しを行う企業も増えていますが、あえて新設する決断をした理由を教えてください。
当社は上場後日も浅く、知名度や認知度は決して高くないことから、まずは認知を広めることを優先するために優待を実施いたしました。
株主優待を新設するにあたり、社内でどのような議論がありましたか?
従来より施策の1つとして検討議題にはなっておりましたが、実施の可否・内容・タイミングについては議論途上でした。そのような中、当社株式の株価推移や株式保有状況などを総合的に勘案し、このタイミングで実施することといたしました。
優待の導入が企業の業績や経営に与える影響について、どのように考えていますか?
当社の株主構成上、優待に要する費用には限度があることを認識したうえで、持続可能な優待制度の設計を行っております。業績への影響は想定内の範囲に収まると考えております。
今回の優待内容を選定する際に重視したポイントは何ですか?
優待制度のシンプルさ、優待金額、優待利回り率、長期的な保有の動機付けとなる制度設計です。(実施時期を配当とは異なる月とする、2年目以降の優待制度に長期保有のインセンティブを設けるなど)
株主優待を新設することで、どのような株主層をターゲットにしていますか?
投資家全般がターゲットではありますが、まずは個人投資家を中心とした株主づくりがメインと考えております。
株主優待の導入によって、会社としてどのような効果を期待していますか?
当社株式の継続的な保有と、当社事業への理解促進を通じ、投資対象としての魅力をご認知いただければと考えております。
優待を通じて、個人投資家の貴社への関心やロイヤルティは高まっていると感じますか?
発表後1ヶ月弱が経過しましたが、出来高・株価などを見るに、着実に高まっていると感じております。
すでに株主からの問い合わせや反響があれば、具体的なエピソードを教えてください。
長期保有の条件についてのお問い合わせや、株主総会において優待実施の理由についてのご質問をいただいております。
株主優待のコスト負担について、経営的にどのようにバランスを取っていますか?
優待の実施に要する想定費用の見込みを算出した上で、優待制度の設計を行っております。
優待の利用率や満足度をどのように測定し、改善につなげる予定ですか?
今後のIRイベントなどでの意見収集を行う予定です。
優待新設により、どのような企業イメージを発信したいと考えていますか?
配当と株主優待を総合的に見て、積極的な還元を行っている企業とのイメージ普及に努めたいと考えております。
株主との関係強化のために、優待以外で取り組んでいることがあれば教えてください。
決算説明資料や各種IRイベントを通じた情報発信により、投資家の方々に身近に感じていただけるIR活動の展開を心がけております。
個人投資家に向けて、メッセージをお願いします。
配当(12月末)および優待(6月)を行っている当社株式を長期的に保有いただき、投資対象としての魅力や事業に対するご理解を深めていただければ幸いです。