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「働いたら負け」は本当だった。ほとんど働かずに生きた男が見つけた搾取されない生き方=鈴木傾城

どれだけ高収入の職業であっても、1日は24時間しかなく、働ける時間には限界がある。体力や年齢の制約もある。病気や事故、リストラといったリスクにもつねにさらされている。これは非常に不安定な収入形態である。

一方、資本収入は時間の制限を受けない。株を持っているだけで、配当金は自動的に入ってくる。働く必要はないし、体力も必要ない。

このように、資本主義においては「労働=稼ぐ手段」と考えること自体が、すでに大きな間違いなのだ。テストで言うと「0点」だ。労働しか選択肢を持たない人間は、制度によって搾取される側に固定されてしまう。

資本を持たない者は、つねに劣位に置かれる。この現実を直視しなければ、貧困の再生産からは永遠に抜け出すことができない。これが、資本主義だったのだ。

私たちはこれを手に入れてしまえばいいのだ

それならば、資本主義のもっとも合理的な戦略として、「企業の所有者側」に回ればいいという単純な話になる。

現代の資本主義の総本山はアメリカだが、そのアメリカの株式市場に上場しているトップ500企業なんかは、だいたい過去数十年にわたり継続的に利益を生み出し、それを株主に還元してきた経緯がある。

配当とは、こうした企業が上げた純利益を、株主に現金として還元する仕組みである。S&P500を構成する優良企業は、不景気でも潰れず、売上を維持し、配当を続ける。とすれば、私たちはこれを手に入れてしまえばいいのだ。

個別企業への投資に不安を感じる者にとっては、「優良企業だけを集めたETF」という選択肢がある。米国ではVIG(連続増配企業ETF)、VYM(高配当株ETF)などが代表的な例であり、これらはすでに構成銘柄の質で実績を証明している。

これを手に入れることで、企業の純利益の一部を「所有者の権利」として受け取れることになる。その際、所有者の学歴・職歴・年齢・人種・犯罪歴・性別などはいっさい問われることがない。カネを出せば、誰でも株主になれる。

殺人鬼でも、レイプ魔でも、チンピラでも、ゴロツキでも、詐欺師でも、カネさえ持ってくれば受け入れてくれる。徹底的に「平等」だ。これが株式市場のルールであり、倫理的にどうかという問題ではない。

カネを持ってきて、最終的にはそのカネで不労所得をもらう。

Next: 働いても勝てない。資本主義の仕組みをうまく利用したほうがいい

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