まとめ:TDKのバリュエーションと投資の見方
TDKは、AIサーバー需要の盛り上がりによって、二次電池メーカーとして、また電子部品メーカーとして大きな恩恵を受けるフェーズに入っています。
しかし、株価のバリュエーション(割安性)という観点から見ると、直近の上方修正はすでに織り込まれており、決して割安とは言い難い状況にあります。当面は業績の伸びに沿って株価も連動していく程度で見ておくのが妥当でしょう。
ただし、AIの恩恵の大きさが、現在市場が想像しているよりも遥かに大きいことが将来的に明らかになれば、さらなるバリュエーションの引き上げも期待できます。
TDKの業績は、AI向けだけでなく、自動車、スマートフォン、産業機器、民生用機器といった様々な市場動向に左右される点には注意が必要です。過去の業績傾向を見ても、上がり下がりが激しい側面があります。
しかし、EV市場の下火などにより低迷していた自動車市場や、ようやく回復に向かうと見られるスマートフォン市場など、他の市場にも今後伸びる余地があり、TDKの製品群が時代のニーズと共に必要とされていくことは確かであると言えます。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取り扱いには十分留意してください。
『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2025年11月15日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。