政策テーマの精査:AI・バイオ・宇宙・コンテンツ産業の「期待値」
公約には、経済安全保障、エネルギー、サイバーセキュリティに加え、AI、半導体、量子、バイオ、航空宇宙、さらには漫画やアニメといったコンテンツ産業の支援まで幅広く盛り込まれています。
ここで注意したいのは、コンテンツ産業への支援です。
例えば任天堂のような企業への期待が高まるかもしれませんが、実のところ、国がどのように支援するのかは非常に不透明です。
国ができる支援として最も効果的なのは「設備投資減税」です。
工場や機械への投資に対して税金面で優遇すれば、企業は投資をしやすくなります。
しかし、コンテンツ産業は工場を持つわけではなく、基本的には人間がアイデアを形にするビジネスです。
国がコンテンツファンドを作ったとしても、エンターテインメントは当たり外れが激しく、官主導でうまくいくのかという謎が残ります。
実際に任天堂の株価を見ても、政権公約が出た後に反応している様子は見られず、市場の期待は薄いと言わざるを得ません。

任天堂<7974> 日足(SBI証券提供)
本命テーマ「国土強靭化」と公共事業の売り手市場化
私が現実問題として最も可能性を感じ、かつ「ど真ん中」のテーマだと考えているのは「国土強靭化」です。
これは要するに公共事業を積極的に行うということであり、国が予算をつければそれがそのまま事業になります。
国が自ら発注者となるため、企業の自主性に任せる他の支援策よりも手っ取り早く、かつ確実性が高いのです。
現在、建設業界では深刻な人手不足が起きています。
その結果、入札をしても応じる業者がいなかったり、不調に終わったりするケースが増えており、国は入札価格を引き上げざるを得ない状況にあります。これは業者側からすれば、同じ作業をしても得られるお金が増える、すなわち利益率が向上することを意味します。
今や公共事業の現場は完全な「売り手市場」となっており、ゼネコンや工事関係の会社にとっては極めて強い追い風が吹いているのです。
注目銘柄の徹底分析:インフラ・エネルギー・防衛の最前線
具体的な銘柄を見ていきましょう。
まずはスーパーゼネコンの一角である大林組です。
今期の業績予想では営業利益が約16%増と好調ですが、興味深いのは売上高が過去最高ではないのに利益が伸びている点です。
これは一件あたりの採算が確実に上がっていることを示しています。株価チャートも非常に綺麗に上がっており、PERも16.7倍とまだ検討の余地があります。

大林組<1802> 週足(SBI証券提供)
次に注目したいのが、ライト工業という会社です。
聞き馴染みがないかもしれませんが、高速道路の斜面などをコンクリートで固める「法面(のりめん)工事」の専門業者です。
