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【6月米雇用統計】雇用者数は上振れ必至か。上目線で99.00~103.50円を想定=ゆきママ

想定レートは99.00~103.50円、一段高には大幅な上振れが必須!

今回の雇用統計におけるゆきママの想定レートは、1ドル=99.00~103.50円です。やはり少し強気な目線で、下落よりも上昇に重きを置いているといったところになります。

その理由としては、最初に書いた前月の反動好調な先行指標が最も大きい要素で、事前予想の非農業部門雇用者数の18.0万人増という数字を大幅に上回ることを期待しています。

加えて、失業率が完全雇用に近い水準まで低下していることも挙げられます。これは労働市場の逼迫を意味し、賃金の上昇は避けられない構図となっている可能性が高そうですから、仮に雇用者数が事前予想を下回る事態になったとしても、初動はともかく総じて底堅い値動きになるのではと考えています。

FRB(連邦準備制度理事会)の「労働市場のスラック(緩み)が解消されつつあり、毎月10万人弱の増加ペースを確保できれば新規参入者を吸収できる」という見解に従えば、10万人を超える程度の雇用増があれば労働市場は引き締まっていくことになります。

つまり、今回も雇用者数が10万人を下回るような悲惨な結果とならない限りは、賃金がしっかり上昇していくだろうという公算です。

実際に、前回は非農業部門雇用者数が3.8万人増という低水準にもかかわらず、賃金上昇率は前月比0.2%増とまずまずでしたから、雇用者数と賃金上昇率の両方が予想を下回るような最悪のケースとなる確率はかなり低いのではないでしょうか。

この他にも、Brexit前後の株価と為替を比較すると、NYダウは見事にV字回復してBrexit前の水準になっているのに対し、ドル円はまだまだ下がったままですから、現在の水準はやや下方向にオーバーシュート気味と見ていることもあります。

Brexit前の105円前後とはいかなくとも、本来ならもう少し戻してもおかしくありませんからね。

NYダウ

NYダウ

米ドル/円

米ドル/円

というわけで、今回はドル高になる可能性が高いと予想しています。ただし、強い結果が出たからといってガンガン上値を追う展開になると考えているわけではありませんので、その点にはご注意下さい。

なんといっても102円前後の水準は2013年12月~2014年7月という長期に渡ってボックス相場を形成していたこともあり、テクニカル的に相当収まりどころの良いレート水準と言えます。

ここから抜け出すには、雇用統計という材料1つでは足りないと思われますので、予想通り上方向に相場が進んだからといって追いかけ過ぎないで、ほどほどのところで利益確定することを心がけましょう。

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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2016年7月8日)
※太字はMONEY VOICE編集部による

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