米ドル/円は現水準より下落が続くと99円50銭前後が下値メドになる可能性がある――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年7月3日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。月初の購読は特にお得です!
ペンタゴンチャートの見方
(1) ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2) 各点が変化日になる
(3) 各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4) 中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5) 時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円(USD/JPY) 下げ止まったものの
先週のレポートでは、B点に注目した。B点を通過することで、下落トレンドがこのまま続くのか、それとも流れが変わるのかがポイントになったからだ。実際には、B点以降、落ち着いた動きを見せ、CDラインに沿って推移をしている。次の注目日は7月13日前後である。
A点水準:約103円50銭
B点水準:約98円50銭
C点水準:約101円50銭
D点水準:約106円
今週のポイントは引き続き落ち着いた動きが続くのか否かということである。
あくまでも個人的見解
CDラインに注目したい。落ち着いた動きが続くのであれば、CDラインが下値支持線となり、底堅い動きを見せる可能性があるからだ。
値動きのポイント
下落エネルギーの強い相場が続いている。下げ止まった動きを見せているものの、その戻り方は力強さが欠けている。現水準より下落が続くと、青線水準の99円50銭前後が下値のメドになる可能性がある。
なお、落ち着いた動きになる価格のポイントは104円25銭を終値で超えることだ。イギリスのEU離脱決定後も混迷が続いている。この動きが不安定さを嫌うマーケットの値動きの重さを表している。
現在のシナリオ
上値の重たい展開になっていく可能性がある。先週末の終値を見ると下値支持線CDラインを割り込んできている。イギリスのEU離脱決定時の大陰線のおよそ半分に当たる水準でもあるp点水準を超えられないでもいるからだ。
第2シナリオ
底堅い動き動きが続く可能性がある。C点以降も値を上げてきている。CDラインに絡んだ動きを見せているからである。
なお、MACDは下落トレンドが続いているものの、MACD自体はやや下げ止まる気配を見せている。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎ状態より上昇し、40%台に乗せてきた。
ユーロ/米ドル(EUR/USD) 踏み止まる
先週のレポートでは、B点に注目した。B点が位置する時間帯に到達することで流れが変わるのか、加速するのかがポイントになったからだ。実際には、B点の位置で大きく下落するものの、その日の取引時間中の下値が安値となり、その後は値を戻してきている。次の注目日は7月7日前後である。
A点水準:約1.125ドル
C点水準:約1.17ドル
今週のポイントはこのまま下げ止まりから落ち着いた動きになるのか否かということである。
あくまでも個人的見解
ACラインに注目したい。下げ止まりから落ち着いた動きになっていくには、上値抵抗線であるACラインを超えてくことが求められるからだ。
値動きのポイント
下落エネルギーの強い相場が続いている。下げ止まっているものの、その反発力は弱く、下値不安は解消できないでいる。再び下落に転じた場合、下値の第1メドは1.09ドル前後を考えたい。
なお、直近の下落エネルギーの強い相場が短期的に反発上昇の強い相場に転換するには赤丸水準の1.125ドルを終値で超えることである。
現在のシナリオ
上値の重たい展開が続く可能性がある。上値抵抗線ACラインが控えている。p点水準の節目にも到達した。そして、先週末のローソク足を見ると同事線に似た小さな足が出現しているからである。
第2シナリオ
落ち着いた動きが戦目になっていく可能性も残っている。強い下値支持線ADラインが控えている。B点が位置する時間帯以降も値を上げているからである。
なお、MACDは下落トレンドが続いているのだが、MACD自体は横這いとなり下げ止まってきた。スローストキャスティックスの数値は50%台から下げ始めて、30%台に入ってきた。