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なぜアップルはVISAを裏切ったのか? iPhone7ショックにクレカ業界騒然=岩田昭男

ついにアップルによる緘口令(かんこうれい)が敷かれた!

さて、今回の大ニュースをめぐって、クレジットカード業界内部ではいろいろな話が飛び交っています。その話の中身は信憑性のあるものないもの様々で、玉石混交と言って良いかもしれません。

私が取材したところによると、ほとんどのクレジットカード会社が口をそろえていうには、「iDとQUICPayが使えることになったために非常に喜んでいるカード会社が多い」というのです。喜んでいる理由は、今までほとんど使われることのなかったこの二つの電子マネーが使われることになるという、単純といえば単純なものです。

クレジットカードの「アメックス」がiPhone7で使えると一部のネット記事に書かれていますが、アメックスのなかで使えるのは「セゾン・アメックス」です。セゾンがアメックスと提携したカードは使えます。けれどもアメックスのプロパーカードは使えないのです。

VISAの場合は、Apple Payに割り当てられたクレジットカード会社が発行しているカードで使えます。具体的には、三井住友カード、三菱UFJニコス、イオンカード、オリコカード、セゾンカード、dカード、auウォレットカードなどのVISAブランドのカードです。ところが、VISAはリアルでは使えるのですが、ネットでは使えません。当面はApple PayでSuicaを使う場合は、JCBかマスターカード対応のカードでなければダメだということです。

私のビュースイカカードはVISAなので、オートチャージができなくなります。オートチャージができなければ、3倍ポイントもつきません。もしモバイルSuicaをiPhoneに載せるなら、クレジットカードを替えなければならないのです。これは非常に不便です。もちろんiPhoneを使わなければそれで済む話ですが。

こうした不都合がいろいろあって、ネットでは例によってさまざまな臆測が流れています。そのためアップルは、iPhone7の新しいシステムに参加する予定のクレジットカード会社に対して緘口令を敷きました。「よけいなことはしゃべるな、秘密にしてくれ」というわけです。

クレジットカード会社の間には戸惑いが広がっており、「アップルは説明責任を果たす義務がある」という声も出ています。アップル側からすれば、これから微調整をしながら使い勝手をよくしていこう、ということだとは思います(それがシリコンバレーのやり方です)。しかし、日本人は最初から完成形を求めます。こんなところにも、彼我の文化の違いが図らずも浮き彫りにされています。

今後、日本のiPhoneユーザーの特異性をいかに理解するか、それもアップルにとっては大事になってきます。日本のiPhoneユーザーのオタク度はかなり高いですから。


※本記事は、『達人岩田昭男のクレジットカード駆け込み道場』2016年9月15日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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達人岩田昭男のクレジットカード駆け込み道場』(2016年9月15日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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