【事業を起こす際に欠かせない3つの要素】
俣野:これからは誰しも「個人で確定申告をする時代に向かっている」と考えてよろしいですね?
白井:間違いないでしょう。今まで、日本の会社はいい意味でも悪い意味でも待遇が横並びでした。たとえば「何年入社なら、同級生はみんな同じ給料」といったように。昔はそれが普通でした。ある意味、日本は社会主義国よりも、よっぽど社会主義的な風潮があったワケです。それが実力主義や年俸制になっていくことによって、本当の意味で資本主義的な風土に変わっていくのではないかと思っています。
本当は、そんな変化を待っていないで、今すぐ会社と法人契約を結んだっていいはずです。従業員がそれを申し出て、喜ばない会社はないと思いますよ。副業禁止規定にしたって、法律で定められているワケではありませんから。不当解雇でもされようものなら、法廷で争うことだってできます。ただ、それが以後は「働き方改革によって今よりやりやすくなる」というだけのことです。
俣野:おっしゃる通りです。実は私もまだサラリーマンだった時に出版して、自分からは一言も言わなかったのに、2週間で会社にバレました(笑)。出版は個人事業ですから、まさに歴史ある老舗企業で「副業がバレた」状態です。
それでどうなったのかと言うと、「事実確認されておしまい」です。特に怒られもしませんでしたし、辞めさせられることもありませんでしたが、逆にその時、私は「これで独立できるな」と思いました。
というのも、日本では毎日約200冊が出版されており、そのほとんどは我々が知らないままに絶版となっていきます。どうせ大企業にはビジネス書を読む人もそんなにいないので、出版しても知られない可能性が高いと思っていました。それが2週間ほどでバレたのですから、「これはもしかしたらベストセラーになるかも!」と思ったのです。
会社にバレることを心配する方が多いですが、副業は「バレても問題ないビジネスであること」「バレるくらいでないと儲からない」というのが本筋なのかも知れません。
先ほどの白井社長のお話にもあったように、サラリーマンは法人化をすることによって、いろいろなものを経費化することが可能です。いきなり、会社と法人契約をする前に、「まずは副業で実験する」ことをオススメします。
ところで、これをお読みの方の中には、「法人化すると言っても、何を事業にしたらいいのかがわからない」とお思いの人もいるでしょう。
私が考える事業の3要素とは、
(1)事業性
(2)継続性
(3)反復性
の3つです。この3つに当てはまっているものが事業だと考えています。