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日米首脳会談「2つの焦点」とベストな対応は?~円高圧力はそう強くはなるまい=馬渕治好

もう1つの重要議題「貿易不均衡」

首脳会談では、日米間の貿易不均衡も議論されるでしょう。日本の対米貿易黒字は中国の5分の1程度に過ぎませんが、そうした「事実」で論理的に説得しようとしても、トランプ大統領は聞く耳を持たないでしょう。

トランプ大統領が欲しいのは、「俺は同盟国である日本に対しても、貿易不均衡問題でどんどん主張し、日本から次々と成果を勝ち取った、やはり俺はすごい」と言えることだけです。やはり適当な中身のない譲歩を示せばよいだけです。

「トランプ外し」に活路がある

これまで、日米間では、麻生副総理とペンス副大統領を主軸とする、日米経済対話が始まっています。この意味合いは、わけのわからないトランプ大統領は外す、ということです。この日米経済対話に加え、日本側は首脳会談で、茂木経済財政・再生相とライトハイザーUSTR(米通商代表部)による、新しい通商問題に関する枠組みを提案する、と報じられています。やはり「トランプ外し」ですし、このようにトランプ大統領は外様においておけばよいでしょう。

こうした流れで、トランプ大統領が個人的に満足するような中身のない譲歩を日本が提示し、落としどころを作れば、それ以上は米国側も日本を追求しないと見込まれます。つまり、「形作り」です。この流れの中で、実際には円相場もそれほどの問題にはならないと予想しています。

このため、首脳会談前には、円高懸念が市場に広がる局面が短期的にあるかもしれませんが、為替相場が中期的に円高に向かう公算は低いと予想します。

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馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』(2018年4月15日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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