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「仕事がつまらない」と嘆くあなたへ。自分の適所を見つけてお金持ちになる方法=俣野成敏

【ジョブ・マトリクスとは何か?】

もともと、人が「他人の役に立ちたい」と思うことは、人間の本質です。なぜなら、人間は社会的な生き物であり、他人に喜ばれることによって初めて、自らの存在意義を確認できるからです。

ですから仕事が面白くないのは、やっている業務がつまらないのではなく、他人に喜ばれている実感が持てないからつまらないのです。

もし、この事実を受け入れたくない気持ちが、あなたの心の奥底にあるのだとしたら、それは「他人に自分の価値を決められてしまうのではないか?」という不安があるからです。しかし心配することはありません。そのためにこそ、ジョブ・マトリクスがあるのですから。

ジョブ・マトリクスを参考にすれば、自らの能力を発揮するところを得て、楽しく仕事をすることも可能となるに違いありません。

それでは前置きはこれくらいにして、ジョブ・マトリクスの説明に入っていきたいと思います。ジョブ・マトリクスとは、簡単に言うと「組織の中のポジショニング戦略」のことを言います。自分を含めた、組織の人員の適正配置を考える際に使うものです。ジョブ・マトリクスは、主に組織づくりの際に使用しますが、もちろん直接、組織づくりに携わっていない人でも役立てることは可能です。

ジョブ・マトリクス図

ジョブ・マトリクス図

まずは、こちらの図をご覧ください。「先天性か後天性か」と、「後方支援かスペシャリストか」という2軸をもとに、4つのマスに分かれています。先天性というのは、「生まれ持っている能力」という意味で、いわゆる“才能”のことです。

後天性というのは、「後でも身につけられる能力」のことです。スペシャリストか後方支援か、というのは「自らが手を動かす専門職になる」か、または「スペシャリストを補佐し、裏方に徹する」かのどちらか、という役回りになります。

続いて、順に各マス目を説明していくことにしましょう。

(1)先天性×職人(右上のマス)
スペシャリスト。生まれつき持っている才能を開花させ、専門職に従事している人。スポーツ選手、芸術家、芸能人等がここに当てはまる。社内で言うとセンスが必要なデザイナー、数字に強い会計士、発想豊かな研究者等々。

(2)先天性×支援(左上のマス)
プロデューサー、マネジャー。何かを生み出す発想力や想像力があり、それを形にできる人。もしくは適材適所が得意で、組織力を高める能力に長けた人。経営学者のP・F・ドラッカー氏は「マネジャーは誰でもなれる(後天性)」と言っているが、経験上、今のところ先天性の分野だと考える。

(3)後天性×職人(右下のマス)
マーケター、セールスマン。世間では才能が必要と思われている分野だが、実際はなくても可。ただし、正しく学ばないと職人の域に到達するのが難しい。どちらの職種も基本の型があるので、それを身につければ自分の“売り”にできる。

(4)後天性×支援(左下のマス)
サポーター。自らは裏方に徹し、他人の仕事をフォローすることによって、デキる人が仕事に集中できるよう環境を整え、組織の総合得点アップを狙うポジション。組織が円滑に動くために、なくてはならない仕事。最近は外注化も進む。

Next: 仕事のゴールはどこにある? 組織で活躍するために必要なこと

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