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名古屋発、グローバル企業の草分け!ブラザー工業<6448>の株主総会に行ってみた

決算短信に見え隠れするIFRSの動向

ブラザーは、2017年3月期(平成29年3月期)からのIFRSの導入を目指して検討しています。
IFRSは、国際会計基準(もしくは国際財務報告基準)。2010年より、日本においても、任意適用が認められています。実は今、IFRS適用を検討する企業が増えてきています。日本取引所グループが2015年8月10日時点で公表している情報によると、任意適用会社66社、適用予定会社25社、合わせて91社が名乗りを上げているとのこと。
その理由はいくつかあるのですが、金融庁も自民党もIFRS適用を後押ししていますから、これからますます増えるかもしれません。

日本取引所グループは、IFRS適用についてプレスリリースをした企業のみをカウントしていますが、実際には、もっと多くの企業がIFRS適用を検討していると言われています。実際、ブラザーも日本取引所グループの上記の数字には含まれていませんが、決算短信にはっきりと記載しています。

2015年3月期の決算短信から、「会計基準の選択に関する基本的な考え方」について記載することになりました。
ブラザーも決算短信の会計基準の選択に関する基本的な考え方として、「当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上や、グローバルな成長戦略の推進を目的とし、平成29年3月期決算からのIFRSの適用を目指し、検討を進めております。」と記載しています。

日本の会計基準は、今、転換点を迎えようとしています。2015年6月30日には、企業会計基準委員会から修正国際基準(JMIS)が公表されました。これは、かねてより日本がIFRSに対して問題提起をしていた事項について独自の規程を加えた、日本版IFRSとも言える会計基準です。IFRSをベースにしつつ、IFRSとは異なる会計処理を規定する文書2つを加える構成になっています。
その結果、日本の連結会計については、日本基準、米国基準、IFRS、JMISの4つの基準から選択できるというクワドラプルスタンダード(筆者の造語)の時代へと突入しました。加えて、各企業の考え方に関して、決算短信への記載も始まりました。

IFRSの適用が、他と比較して良い選択であるかどうかは、企業によって判断が異なるでしょう。
ただ、クワドラプルプルスタンダードの時代には、会計基準について考えることは経営について考えることと言っても過言ではありません。
決算短信に記載される「会計基準の選択に関する基本的な考え方」は、プロも意外と注目しているところ。これから先も、各企業がどのような記載をするか楽しみです。

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