経営陣の失言から1秒後には株が売られる…
これはウォール街に限った話ではなく、実は、日本の経団連加盟企業も高速アルゴリズムのターゲットになっているのです。
AIは、日本の大企業の経営幹部の発言を拾い集めており、彼らが一言でも株価を下げる不用意なコメントを発すれば、その瞬間に、その企業の株式が自動的に売られるのです。
機械に支配された市場は、もはや、こうした大企業の経営者に経営手腕を求めていません。いかにして、国際金融資本の忠実な下僕として滅私奉公に耐えるかどうかを問うのです。
つまり、より大きな資本で超AIトレーダーという名の電脳生物(経済のケダモノ)を開発できた者だけが、市場の覇者となるのです。
電脳生物がウォール街を食い荒らす
同じように、野放図で理念なきAIの開発に血道を上げている科学者に対して、多くの有識者が本気で警鐘を鳴らしているように、より巨大な資本で自律型AI戦闘員のエリートを開発できるかどうかを競う軍拡競争の新しいステージに入ろうとしています。
このまま歯止めが利かなければ、最終的には、どの市場も、機械同士が戦う無血戦争の様相を呈するようにでしょう。そして、結局のところ、それは資本と資本とのぶつかり合いによる不合理な消耗戦に陥っていくのです。
そして、その双方をコントロール下に置くことができるのは、「法」ではなく、唯一、法定通貨の発行権を独占する中央銀行システムというわけです。そこでの主役もまた、人間ではなく、人間以上の知能を持った冷酷なマシーンなのです。
大学や研究機関の「フューチャリスト」と呼ばれる専門家たちは、そこを目指しているのです。
「IQ160以上もあろうかというエリートのなんという愚行!」…誰もがそう思うでしょう。いえいえ、そうではないのです。彼らが目指しているのは、偽りの人類愛を手取り足取り説法する「至高の存在」による完全なる統治です。
本題に入る前に、まずは、卑近な例として、株式市場と労働市場が、いかにして機械に支配されているのか、その詳細に踏み込んでおきましょう。