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トランプ支持メディアに起きた不可解な弾圧。誰がフェイクニュースとみなすのか?=高島康司

アレックス・ジョーンズの主張

このようなアレックス・ジョーンズだが、主流メディアやリベラル派からは、陰謀論のフェイクニュースを流す「保守系極右メディア」として強く非難されている。

だが、アレックス・ジョーンズの主張は非常に一貫しており分かりやすい。簡単にまとめると次のようになる。

  1. 現代の世界は、「ニューワールドオーダー(新世界秩序)」と呼ばれる世界統一政府による支配の実現を目標にした「グローバリスト」によって支配されている。このエリート集団の中心にいるのはロスチャイルド家である。
  2. 「グローバリスト」は世界を戦争へと導き、既存の世界秩序の計画的な破壊を目標にしている。この破壊の後に、「ニューワールドオーダー」の世界を構築する。
  3. 「グローバリスト」の支配は米国内のさまざまな機関や組織に浸透しており、これらをアメリカを計画的な破壊へと導く手段として使っている。トランプを唯一の例外として、民主党であろうが共和党であろうが、アメリカの歴代の政権は「グローバリスト」に支配されている。そして、現実に起きる大きな出来事は、「ニューワールドオーダー」を実現するために、意図的に引き起こされたものだ。
  4. 「グローバリスト」の中心にいるのは、EUを実質的に支配しているロスチャイルド家である。彼らはロックフェラー家やソロス家を従えて、「ニューワールドオーダー」実現のアジェンダを実行している。
  5. NAFTA(北米自由貿易協定)やTPPなどの国際的な協定は合衆国を弱体化させるものであり、「グローバリスト」のアメリカ解体のアジェンダを実現するために作られたものだ。
  6. 米国民はこの現実に気づき、決起して「アメリカ第2革命」を引き起こさなければならない。そうして、「グローバリスト」の支配を打破して、米憲法が理想とする真の国民国家を実現しなければならない。

ジョーンズが放映しているすべての番組は、こうした観点から国内や世界情勢を分析している。そのため、あらゆる事件の背後に「グローバリスト」のアジェンダを読み取ることにポイントを置いている。

プラットフォームとしてのジョーンズとその方向性

このようなジョーンズの活動だが、相当にバイアスのかかった世界観なので、規模は大きくても孤立しているように見えるかもしれない。

ところが、実態はまったくそうではない。ジョーンズのサイトや放送は、茶会派のリバタリアン、キリスト教原理主義の福音派、そして極右で白人優越主義者のオルト・ライトなど、保守系右派の団体がイデオロギーの相違を越えて結集できるいわば共通のプラットフォームのような状態になっている。

それというのも、アレックス・ジョーンズの主張は、こうした集団が信じている共通の世界観を代表しているからだ。多かれ少なかれ、上にある6つの主張はこれらのどの集団も共有している。

そして、そうしたジョーンズのプラットフォームからは次の現実的な行動の方向性が出てくる。

1)トランプ大統領の熱狂的な支持
トランプこそ、「グローバリスト」の支配から国民を解放するための革命の闘士である。なにをおいてもトランプを支持して結集しなければならない。

2)アンチファ(反ファシズム)など民主党系左派との対決
いま反トランプ運動の中心にいるアンチファのような民主党系左派は、「グローバリスト」がアメリカを内乱で崩壊させるために作ったツールである。これとは戦わなければならない。

3)熱烈なロシア支持
世界的に「グローバリスト」の「ニューワールドオーダー」に反対し、抵抗している国がある。それはロシアだ。プーチンこそナショナリストの闘士である。我々はロシアと共闘し、「グローバリスト」のアジェンダを破壊しなければならない。

これらが、保守系右派のプラットフォームとしてのアレックス・ジョーンズの主張と行動の内容である。

Next: フェイクニュースではなく、事実の「語り口」が違うだけ?

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