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ホーキング博士の遺品が競売に? あの車椅子や勲章を遺族が売り払う事情とは=浜田和幸

車椅子の天才物理学者と呼ばれた、ホーキング博士の遺品が遺族によって競売にかけられています。娘のルーシー・ホーキングさんはなぜ競売を行ったのでしょうか。(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)

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プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

ホーキング博士の遺品を競売にかけることにした遺族の神経

トレードマークの「車椅子」から、メダルや勲章まで…

ぶっちゃけ、「車椅子の天才物理学者」と呼ばれたホーキング博士はあの世で嘆いているかも知れない。

以前、同博士が亡くなる直前に書き上げた著作『大きな問いに対する短い回答』(Brief Answers to The Big Questions)が世界で話題を呼んでいることを紹介した。

本年、76歳であの世に旅立った同博士の遺言ともいえるメッセージが散りばめられており、中でも「人工知能(AI)に対する警鐘」を鳴らすと同時に、「地球環境の悪化への懸念」を訴えていたことは傾聴に値するもの。

しかし、こともあろうか、残された遺族には、こうした博士の切なる思いは伝わらなかったようだ。

というのは、ホーキング博士の愛用していた車椅子やお気に入りのジャケットはもとより同博士の博士論文や生前に受賞した数々のメダルや勲章などが、ことごとく競売にかけられているからである。

イギリスのクリスティーが去る10月31日からネットオークションを開始し、今週11月8日に最終日を迎える。

彼の世界的な大ベストセラー『ホーキング博士、宇宙を語る』のサイン本には3000ポンドの値が付けられた。

また、博士が宇宙の根源に迫った最初の博士論文のコピーには15万ポンドの値札が。

これらの本や論文が売られるのは理解できる。

ただ、ホーキング博士が亡くなるまで愛用していた、トレードマークもいえる「車椅子」をはじめ、世界各国の学界や政府から授与された表彰のメダルや勲章まで、競売の対象にするというのはいかがなものだろうか。

「ホーキング記念館」を作ることはできなかったのか…

娘のルーシー・ホーキングさんに言わせれば「父の偉大な業績を理解して下さる方々にお分けすることで、父の遺品が新たな創造を呼び起こしてくれることを期待します」とのこと。

実際、ネットオークションが開始されると、世界中から指値が寄せられているようだ。

中でも中国はじめアジアや中近東の国々からの高値の応札が続いている。

確かに中国だけで4億人を超えるホーキング博士のファンがいるといわれるため、相当数の遺品が中国人の手に渡る可能性が高い。

とはいえ、こうした遺品の競売によって、ホーキング博士の思いは新たな創造を生むことになるとは思えない。

単なる投機の対象になっているに過ぎないからだ。

ルーシーさんの本心は分からないが、本当に父親の業績や未来への警鐘を大切に思うなら、遺品を一か所にまとめた「ホーキング記念館」を作り、いつでも誰でも天才物理学者の思いに触れる機会を確保すべきではなかったのかと悔やまれる。

ぶっちゃけ、ホーキング博士の嘆きの声が聞こえてきそうだ。

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・ホーキング博士の遺品を競売にかける遺族の神経(11/9)
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image by:Vladimir Putin at the conference, Kemerovo 11.10.2016 / Shutterstock.com

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浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』(2018年11月9日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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