まもなく1987年のブラックマンデーから31年。足元の相場が実は「ブラックマンデー2.0」なのではないかという、かなり不吉な観測が市場に出回りはじめています。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2018年10月13日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
アルゴリズムの普及で衝撃はさらに拡大?不吉な一致と今後の展望
これが「ブラックマンデー2.0」なのか
この10月19日で1987年のブラックマンデーから実に31年目にあたるわけですが、足元の相場が実はこの「ブラックマンデー2.0」なのではないかという、かなり不吉な観測が市場に出回りはじめています。
実は、今年の2月VIXの売りに賭けたファンドがことごとく損失を食らって相場がフラッシュクラッシュしたときにも、同様の話が出ていました。
確かに1987年当時、サブプライムローンの問題が顕在化してからリーマン・ショックで大きく相場がやられるまでには、かなりのリードタイムがあり、誰もがリスクを感じながら、結局は大きな下げに巻き込まれるという事態に追い込まれました。
そのことを考えれば、足元の相場状況もあまりにも混沌としています。下落の要因も、債券金利だ、単なる利確の集中だ、あるいは1兆円に及ぶ企業の自社株買いが決算シーズンでいったん止まっているからだなど、様々な事柄が口にされているものの、正確にはよくわからないところが多くなっています。その点で、この状況は「ブラックマンデー2.0」であるという見方が、確かにしっくりくるものと言えます。
それでは一体、何がそんなにブラックマンデーに似ているのでしょうか?
何が当時と似ているのか?
この「ブラックマンデー2.0」説、材料として当時に似ているとされているのが、
・米国政府の赤字の拡大
・債券金利の上昇
・ドル安
という3つの材料が、いっぺんに市場に噴出しているという点です。
これは新債券の帝王ジェフリー・ガンドラックも年初から相場暴落に至らしめる危ないカクテルであると指摘をしているものでもあります。