段階的に買い下がるべし
もっとも、弱気局面では本質的な価値とはほぼ無関係に株価は下がります。割安で買えば長期的には問題ありませんが、できればなるべく安く買いたいものです。そのために、一度に買うのではなく段階的に買い下がることをおすすめします。
例えば、ある銘柄を100万円分買いたいと考えているとします。現在値が2,000円だとしたらまず最低限の100株(20万円)買い、1,900円、1,800円と下がるごとに買い増していきます。1,600円まで下がれば90万円分買え、単価は1,800円です。
買い終わったら、あとは目をつぶって上昇するのを待つだけです。買い終わらなければ上がったということなので、それはそれで良しとできるでしょう。いちいち買うのが面倒なら、指定できる最長期間で指値を入れればあとは放っておけます。
成長銘柄を買いたくても資金がないなら、今持っている銘柄を売却することも選択肢です。長期的に見た時に、買いたい銘柄と保有銘柄のどちらの業績が伸びそうか考えてみましょう。買いたい銘柄の方が期待値が高ければ、乗り換える理由としては十分です。こうやってポートフォリオをより強くしていくことも長期投資には必要なことです。
激しい相場変動で心を乱されるかもしれませんが、下手に動くと泥沼にはまってしまいます。こういう時にこそ基本に忠実に、安い銘柄を淡々と買っていくことが将来の利益に結びつくのです。何より、投資をやめずに続けることが最良の薬となるでしょう。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2018年12月24日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。