今後の株価の行方は、リスク動向の見極めがポイントに
当メルマガではこの「リスクオン」、「リスクオフ」の状態を具体的に数値で示す指標を「市場リスク規準指数」として開発、提供します。下図は2018年の「市場リスク規準指数」の推移を示すグラフです。
<「市場リスク規準指数」(リスクオン・リスクオフ指標)の推移(2018.1.4~2018.12.28)>
この指標は市場リスクを“偏差値”という、平均を50点として平均からのかい離を一定の方式で規準化した点数で示します。具体的には、40点から60点の間を通常の変動領域、70点以上に高まった状態をリスクオフ、さらに80点以上を、めったに現われない状況ということで「極端なリスクオフ」として区別します。同様に30点以下を「リスクオン」、20点以下を「極端なリスクオン」とします。
図で通常の変動領域は緑線で挟んだ領域、リスクオンとリスクオフの境界は橙色の線で示し、「極端なリスクオフ」と「極端なリスクオン」の境界は赤線で示しています。また、日経平均の高値時の指標値を赤枠で、安値時の値を青枠で示しています。
図から、まず目につくのは12月25日の市場リスク規準指数が「極端なリスクオフ」の境界をさらに大幅に超えている点です。この指標は市場がリーマン・ショック後の混乱から回復した2013年5月から算出していますが、このリスクオフの状況は過去最も高いレベルとなります。
これまでの経験則から日経平均は理論株価から大きくかい離すると間もなく理論株価に向かって回帰することが示されていますが、足元で市場リスクがここまで高いレベルに達したことで、従来通り日経平均が理論株価の2万3,779円への回復軌道に乗るのか、そのタイミングはどうか、今後の展開を見極めるに当たってリスクの動向がカギを握ると言えそうです。
(※ご注意:投資判断はご自身で行ってくださるようお願いいたします。当講座は投資判断力を強化することを目的とした講座で投資推奨をするものではありません。当講座を基に行った投資の結果について筆者及びインテリジェント・インフォメーション・サービスは責任を負いません)
『資産運用のブティック街』(2019年1月4日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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