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MRJが切り開く日本のモノづくり。関連銘柄の株価上昇に期待=藤ノ井俊樹

さる11月11日、三菱航空機の小型ジェット旅客機「MRJ」が初飛行を成功させました。『FPO公式[FX・株式投資 応援メルマガ]』のテクニカルアナリスト・藤ノ井俊樹さんは、これを我が国の「新しいモノづくりの1ページ」と位置づけるとともに、株価面ではジェット飛行機関連への波及に注目しています。

まさに旅客機版『下町ロケット』。MRJに込められた期待

ついに誕生した日本製ジェット旅客機

11月11日。これからの日本に期待される新しいモノづくりの1ページが綴られました。

それは、ジェット飛行機の分野です。

三菱重工<7011>が64%の株式を保有している三菱航空機(非上場)が開発・販売するMRJ(三菱リージョナルジェットの略)が、この日初飛行に成功しました。

技術大国と言われる日本にあって、「アレッ?」っと思われるかもしれませんが、実は、日本製のジェット旅客機はこれが初めての誕生なのです。

1940年代の第二次世界大戦時、敵国であった米国を追い詰めた「ゼロ戦」というプロペラ式の日本製の高性能飛行機がありました。

この日本の航空技術に脅威を感じた米国は、終戦後、1945年に日本メーカーの航空機の開発・生産を禁止。

以後、プロペラ式の航空機の開発は、1952年に解除されたのですが、ジェットエンジンを搭載した飛行機の開発については、部品メーカーになれる以外は、長い間、手を出せない分野となっていたのです。

すでに採算ラインはクリア

日本国内では、自動車メーカーのホンダ<7267>が、いち早くジェットエンジン式の飛行機の開発に成功。

ホンダジェットとして、世界中の空で飛び回る日も近づいてはいるのですが、ホンダジェットは、ビジネスジェットという、いわば会社が個別に所有している自動車のような定員7名程度のプライベート用のものです。

一方、今回、三菱航空機が開発したMRJは、神戸と沖縄、大阪と四国といった地域飛行、いわば近距離路線用の小型旅客機(リージョナルジェット)というわけです。

ちなみに、定員は76席と88席のタイプがあり、88席タイプで価格は4730万米ドル(約58億2000万円)。

黒字になるための採算ラインは約400機ですが、すでにANAやJALなどから407機を受注済みのため、今後の受注増は利益につながる見通しです。

今回の初飛行実験は数回の延期の結果、ようやく実現したのですが、三菱側では縁起をかついで、かつて国産プロペラ機YS-11 を成功させたことにちなんで、三菱重工の証券コードの下2ケタ「11」とも絡めてか、11月11日に初飛行日を実現させています。

MRJの開発にあたっては、三菱の社員はもとより、トヨタや東レなども資金や技術面で協力。

非上場の多数の下請け企業も部品供給に携わっており、夢を追いかける中小製造メーカーの男たちの『下町ロケット』ならぬ「日本国あげての旅客機」といったところでしょう。

今後、受注がさらに増えてくると、関連する企業の株価上昇効果が期待できますね。

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FPO公式[FX・株式投資 応援メルマガ]』(2015年11月22日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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