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廣済堂の敵対的TOBはなぜ起きたのか?プレスリリースから読み解く、その背景とは

廣済堂<7868>が2月19日に、監査役のMBOに反対表明をするプレスリリースを発表しました。会社の言い分はどのような内容となっているのか、詳しく確認しましょう。(『元証券マンが「あれっ」と思ったこと』)

廣済堂MBOは会社 vs 創業家・監査役の争い

監査役のMBOに対する反対の意見表明をプレスリリース

2019/2/19、廣済堂<7868>が「当社監査役のMBOに対する反対の意見表明について」と題するプレスリリースを実施した。以下はその概要。

1.中辻監査役と創業家株主の反対理由

(1)TOBによって当社の企業価値が向上するか否かが不明であり、企業価値を毀損するおそれがあること

(2)公正な手続を通じた株主への配慮がないこと

2.会社の反論、論点のすり替え

(1)TOBを主導するベインキャピタルは、当社の事業に対する十分な理解の下で、

ア)国内の印刷事業は上流工程、所謂マーケティング領域からの一気通貫の展開により、

i)付加価値と高収益性を生むためのベインキャピタルの保有する既存ポートフォリオの紹介

ii)それらと当社グループの協業を推進し、「インクを紙に落とす」という従来型の印刷(製造部分)の基盤を維持しつつも価格競争ではなく、印刷物(成果物)がもたらす価値を共に共有できるパートナーシップの構築を目指すこと

イ)印刷事業以外の事業(主に人材事業)についても、将来的な海外人材紹介事業の成長を見据えた上で、例えば海外現地企業とのパートナーシップ構築の支援や、M&Aを通じた 高成長セグメント事業への進出・拡大の支援といった様々な具体的な施策を提案していること

⇒当該施策の実行は、企業価値の向上や当社の持続的な成長につながるものと評価

(2)中辻監査役への攻撃に終始

ア)中辻監査役に対しても、TOBに関して、2019/1/17開催の取締役会に先立って、当日、他の監査役に共有していた内容と同程度の内容について説明を行い、TOBの意義・内容について十分に理解いただけたものと認識していること

イ)実際に中辻監査役は、当該取締役会においてTOBへの賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対してTOBへの応募を推奨する旨の決議を行うことに対して、異議がないことを明示した上で、決議の直後に、「成立に向けて頑張って下さい」と述べて、改めて異議がないことを示すとともに、他の取締役を激励する発言をしていること

⇒当社としては、TOBに関する手続について、公平性・公正性に欠けるところはないものと考えている

ウ)中辻監査役の、TOBの真の目的は、当社の現経営陣らの自己保身と、公開買付者による当社の廉価買収である可能性があるとの推測は、以下の通り該当せず

i)取締役の具体的な人数、時期及び候補者等については現時点では未定であること

ii)土井氏及びベインキャピタルの当初提示額である550円/株から610円/株にまで引き上げ、また、第三者委員会も合計11回開催し、価格の最大化に向けて尽力

廉価買収を企図したとの事実はない

エ)創業家株主の代理人を務め、かつ、自身が当社の株式を相当数有する株主でもある者が中辻監査役の顧問弁護士に就任した(なお、中辻監査役の顧問弁護士として名を連ねているその他の弁護士も全て当該弁護士と同じ法律事務所に所属しており、かつ、創業家株主の代理人を務める)として、当社の内部情報を複数記載した通知書が、突如、当社に届いた

⇒会社法第381 条第2項に基づく報告請求として、TOBに関する報告の要請あり

⇒中辻監査役の上記(2)イ)の言動と反し、明示的に異議を述べなかったに留まるとの主張

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