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本当に事故なのか?ノートルダム大聖堂の火災とスリランカのテロを繋ぐもの=高島康司

イスラムとの戦い

そしてそのようなブレントンは、自分をテロへと追い込んで行く。76ページの犯行声名、「偉大な交代(The Great Replacement)」には次のようにある。フランスの無名戦士の墓を訪れたときの体験だ。

私は忘れ去られた死者の十字架を見て、泣き崩れ、車のなかでひとりで泣いた。なぜ我々はこれらの無名戦士の死を無駄に終わらせているのだろうか?なぜ我々は、侵略者が占領し、一発の銃弾を撃つことなく我々を圧倒しているのを許しているのだろうか?

なぜだれも立ち上がらないのか?

果てしなく続く十字架を前にして、忘れ去られた戦争で死んだ戦死を前にして、私の絶望は恥ずかしさに変わり、恥ずかしさは罪悪感へと、罪悪感は怒りへと、怒りは憤怒へと変わった。

なぜだれも立ち上がらないのか?なぜだれも立ち上がらないのか?なぜ私は立ち上がらないのか?

呪文は解けた。なぜ私は立ち上がらないのだろうか?私が立ち上がればよいではないか?私でなければ、だれが立ち上がるのか?私ができるのであれば、なぜ他の人にやらせようとしているのか?

ここで私はなにかをする決意をした。ここで私は、暴力に訴えた行動をする決意をした。私自身が暴力に訴えて、侵略者どもに戦いを挑む。

以上である。イスラムの侵略から、キリスト教を基盤とした白人文化を守る戦いを開始しなければならないというのだ。

スリランカの同時多発テロ

そして、ブレントンの起こしたクライストチャーチ銃撃事件の1カ月半後の4月22日、今度はスリランカで同時多発テロは発生した。イースター(復活祭)の日であった。スリランカのカトリック教会や高級ホテルなど計8カ所で自爆テロが発生し、4月24日の時点で359人の死亡が確認されている。

実行したのは、「ナショナル・タウヒード・ジャマア(National Thowheed Jamath)」と呼ばれる小規模のイスラム過激派のグループだ。さらに、「IS」系のアマク通信は、「有志連合とキリスト教徒の市民を狙ったスリランカの攻撃の実行者は、ISの戦闘員だ」とする声明を出した。実行犯と主張する男らの写真も公開した。

Next: ターゲットは明白?クライストチャーチの報復とテロの連鎖

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