今後株価が下がれば大変なことに…
株安局面に転じて日銀の自己資本が毀損する事態になれば、通貨の信認も揺らぎかねない…。
日銀の雨宮正佳副総裁は3月に国会で「日経平均株価が1万8,000円程度を下回ると保有ETFの時価が簿価を下回る」との試算を示したそうです。
日経平均株価1万8,000円以下、いまが2万2,000円強ですから、あと4,000円強の幅、これを余裕と見るのか危険と見るのか…。
いずれにしても、将来の景気後退局面などで含み損が発生する可能性はゼロではありません。
満期を迎えると償還する国債や社債と違い、ETFには満期がありません。
残高を減らすために、もし市場に売却するなら、株価の下落を招かないように長い時間をかけて慎重に売却していくのでしょうか。それともそのまま「塩漬け」にしておくのでしょうか。
企業に新株を発行させ、日銀は証券会社経由で企業に発行数の株を引き渡す、企業は資金調達ができない、単に株数を増やすだけになる…。
これならマーケットの日銀保有株が流出しない、マーケット下落には繋がらないというスキームを聞いたことがありますが、果たしてどうなのでしょうね…。
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『らぽーる・マガジン』(2019年4月22日号)より一部抜粋
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