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初の議長国日本に試練のG20、まさかの習近平欠席で安倍首相の顔に泥が塗られる=斎藤満

日本が初めて議長国を務める今回のG20。ここで安倍総理のリーダーシップをアピールするのはまず困難と見ます。最悪のケースは習近平が欠席することです。(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)

※本記事は有料メルマガ『マンさんの経済あらかると』2019年6月12日の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:斎藤満(さいとうみつる)
1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミストとしてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっているかを分析している。

トランプの首に鈴を付けられるか?今の安倍政権には期待できない

回復シナリオ前提に疑義

日本が初めて議長国を務める大阪G20。その財務相・中央銀行総裁会議が8日、9日に福岡で行われました。

日本のリーダー・シップが問われる重要会議ですが、これまでのG20が提示した成長戦略は必ずしもうまくいっていません。

今回も、景気の前提がIMF(国際通貨基金)の世界経済見通しで、これは「今年後半から来年にかけて回復する」という楽観的なシナリオです。

その根拠は、世界2位の大国である中国が景気対策を打っているので、その効果が今後は期待できるというもの。この土台の上に「貿易や地政学面での緊張が高まることのリスク」に立ち向かい、今後さらなる行動を準備する、との方針を示しました。

しかし、その前提と、現在起きている現象、対策に大きなズレがあるように思えてなりません。

景気悪化の原因に米国の要素が大

IMFよりも慎重な見方をしている世界銀行の世界経済見通しでは、今年は2.6%の低成長です。これは世界貿易の減速によるもので、世界貿易は今年2.5%の伸びに落ちる、との前提です。

しかし、これも足元の状況から見ると、なお楽観にすぎると見られます。

オランダ経済分析局が出している世界貿易(実質世界輸入)をみると、このところ急減速が見られます。例えば、今年1-3月の実質世界輸入は、季節調整後の前期比でマイナス0.3%、前年比ではプラスの0.2%増となっています。世界銀行の前提よりもすでに大幅な下振れとなっています。昨年秋以降、貿易に急ブレーキがかかっています。

この1-3月の貿易の伸びを地域に分けてみると、先進国が前期比0.3%増、前年比0.8%増と、減速しつつもまだプラスの伸びを維持しているのに対し、新興国では前期比マイナス1.3%、前年比マイナス0.6%となっています。

つまり、新興国の輸入減少が大きくなっています。それもアジア新興国よりも、中南米、アフリカの落ち込みがより大きくなっています

この世界貿易の落ち込みをどう理解するかが重要です。

中国や周辺国に関税戦争を仕掛けているトランプ政権ですが、米国自身の輸入は比較的堅調です。

むしろ、中国経済の悪化の影響を受けて欧州アジアの経済が減速し、そこでの輸入が弱くなっている面があります。その中国ですが、景気対策を打っているものの、米国との貿易戦争で製造部門の景気悪化が進んでいる面は否定できません。

また新興国の輸入が世界規模で弱くなっていますが、地政学面での緊張もさることながら、ベネズエラに対する米国の締め付け、米国の利上げ、ドル高で新興国から資金が流出し、意図せざる引き締めが新興国を圧迫し、経済の悪化で輸入が減っている面があります。

これも米国の「一人勝ち政策」のツケとも言えます。

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