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初の議長国日本に試練のG20、まさかの習近平欠席で安倍首相の顔に泥が塗られる=斎藤満

対策に米国を巻き込めるか

今回の財務相・中央銀行総裁会議では、貿易や地政学面での緊張に目を向け、これらに立ち向かうためのさらなる行動を準備すると言っています。

このうち、トランプ関税や中南米、イランへの制裁などは、大阪での首脳会談でトランプ大統領の「首に鈴をかける」ことができるかどうかが大きな要素になりますが、今の安倍総理にそこまで期待することはまず不可能です。

金融財政政策では、FRBが昨年末から利上げを停止し、当面様子見に入っていますが、その効果はここまで新興国の輸入の動きを見る限りは現れていません。FRBは一歩進んで利下げが近いうちに正当化されると、緩和への転換を示唆しているので、米国の利上げによる抑制効果は漸次緩和されると期待されます。

同時に、主要国では次第に財政需要拡大に傾斜しつつあります。欧州ではイタリアの財政規律違反にEU委員会が罰金を科しましたが、イタリアはこれを拒否し、EUの財政規律の緩和に向けて動こうとしています。中国も金融財政両面で景気支援に出ていますが、日本の麻生大臣は、10月に消費税を引き上げることで、参加国の了解を得たと言います。米国は日本の増税に不満と言います。

いわば米国発の世界貿易抑制策に対する「対処療法」で、それも各国の事情に任せたものが多く、G20としての拘束力を持った合意ではありません

議長国の日本が消費増税を打ち出しているだけに、他国に積極財政を求めるには説得力がありません。米国も基本は自国の経済如何で利下げを決めるわけで、G20のため、世界経済のために利下げをするわけではなく、G20自体の限界を感じます。

大坂での米中首脳会談に注目

今月28、29日に大阪で開催される首脳サミットで、トランプ大統領の首に鈴をかけるのは困難と見ますが、むしろこの機会に開催が予定される米中、米ロ首脳会談の成果には期待がもたれます。

G20に先駆けて、プーチン大統領と習近平国家主席がモスクワで会談しています。北朝鮮問題で米国との橋渡しができれば、米国が中国への対応を修正する余地が出てきます。

例えば、ここで朝鮮戦争の終結に向けて米中間で話が進めば、トランプ大統領はその後に予定されている中国製品3000億ドルへの関税賦課を見送るか延期する余地が出てきます。米中通商協議自体の進展が見られないだけに、むしろ周辺要因で中国がトランプ大統領にアプローチできれば、通商協議の穴埋めができます。

あるいは、中国がトランプ大統領の再選可能性を高いと見れば、時間稼ぎ戦略を諦め、中国のほうから妥協してトランプ政権が求める「構造改革の法制化」を受け入れる可能性も出てきます。その場合も関税賦課は回避されます。

そうした個別会談での成果がないと、G20後にトランプ政権が中国に対して第4次の関税賦課を実施する可能性があり、米中間の貿易戦争がエスカレートします。

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