今年に入っての急落とマイナス金利政策の不発
日米の株価の本格的な調整は原油価格の下落も伴って2016年に入ってから起きた。ダウ平均は17000ドル台から15000ドル台に急落した。しかし、原油価格の下げ止まりもあり、ダウ平均はその後17000ドル台まで回復した。
ところが日経平均の戻りは鈍かった。ここで再び登場したのが日銀であり、2016年1月の決定会合でマイナス金利付き量的・質的緩和を決定した。
しかし、市場はこれに対してネガティブな反応をした。マイナス金利への負の反応もあったかもしれないが、市場はすでに金融緩和に踊らされる地合ではなくなっていた。
あらためて東京株式市場は売られて円高は進み、ドル円と日経平均は2014年10月の水準まで下落した。日銀にとっても打つ手が限られ、政府がいくら財政政策を行っても地合を変化させることは難しい状況にある。
むしろGPIFなども使っての無理矢理な株価対策に対する反動もあるとみられ、よほどのファンダメンタルズの改善でもない限りは、力尽くでの株価浮揚策には無理があろう。
円安・株高に頼ったアベノミクスはすでに終焉を迎えつつあり、問題はその後始末にある。
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『牛さん熊さんの本日の債券』2016年4月6日号より
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