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金価格、史上最高値更新でも今が買い?金投資ブーム到来前に知るべき利点と2つの注意点=江守哲

「株式・金・現金」の3分割法

なぜなら、金相場の天井を予測することはできず、またする意味もないからである。

金は現金の代わりであり、株式投資のリスクヘッジであり。株式投資で一攫千金を狙うのも楽しいだろうが、それは資金の3割を超えない範囲で行うべきであろう。やはり、7割は株式と金の長期積み立て投資で安定した運用を行うのが良いと考えている。

これが私が唱える「株式・金・現金」の3分割法である。

現金を持っていれば、株価や金価格が急落したときに買い増しができる。現金がないと、それができない。そのために、現金を保有し、多少の時間は眠らせておきながら、チャンスが来た時に投入できるように準備をしておくわけである。

投資家のリスク回避姿勢が鮮明に

バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)が7月24日公表した恒例の週間調査にもあるように、投資家は現金と投資適格級債券、金に資金を移す一方、株式からは引き揚げ、高リスク資産を避けている。金には38億ドルが流入し、史上2番目に多かった。一方、株式からは38億ドルが流出している。

バンカメは、現在の金融市場で見られる主要な動きとして、金利の大幅な抑制とドルの大幅安を指摘している。これにより、物価はデフレからインフレへ転換するとの見方を示している。

いずれにしても、投資家のリスク回避姿勢はかなり鮮明になってきているようである。

これまで上記のような単位で金に資金が流入することはみられなかった。それだけ投資家が、金への興味を高めており、実際に投資しているというわけである。

このように、歴史が変わったのは、金相場の値動きだけではない。投資家行動も大きく変わっている。

日本ではまだまだ金投資のすそ野が広がっていないといえる。世界的な金投資の潮流が日本にも浸透してくれば、大きなうねりとなり、金相場はさらに一段高になる可能性があるだろう。

結果として、キャピタルゲインを得ることもできるだろう。

Next: しかし、それはあくまで結果である。繰り返すように、金投資の目的は株式――

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