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金価格、史上最高値更新でも今が買い?金投資ブーム到来前に知るべき利点と2つの注意点=江守哲

金投資「2つの重要ポイント」

金相場は今まさに歴史的な動きにあるわけだが、私は2016年の安値のときから金投資の重要性を説いてきている。そして、買い続けていれば、株式よりも高いリターンを得ることができると言い続けてきた。私が執筆したメールマガジンやセミナーなどでの講演内容を覚えている方は納得するだろう。

私は金投資に関して話すときに、2つの重要なポイントを話すようにしている。

ひとつは、購入価格はあまり気にする必要はないということである。極論に聞こえるかもしれないが、これは株式・債券などを中心とした投資信託の積立投資をイメージすればよい。

金投資の目的は、株式投資で積み上げた資産を保全するためである。そのため、2つ目のポイントとして、「株式投資をする際には、必ず同額あるいは同等額の金も買う」ということを話すようにしている。株式・債券の投信の積み立てと同じように、金も積み立てるという発想で金も株式などと同額に購入するのであれば、金相場が高かろうが安かろうが関係はないということになるわけである。

「金だけで運用」の落とし穴

さらに言えば、金の方が株式よりもパフォーマンスが良いわけであり、株式投資だけ資産を運用するよりも、明らかにリターンは高くなる。

そうであれば、金だけで運用すればよい、という話になるだろう。

しかし、さすがにそれも偏りすぎであるといえる。金は株式よりもボラティリティが低く、株価が下げたときに値動きが逆になりやすいという特性がある。これを生かすために、株式と金を同時に買う。そうすると、株式と金で運用するポートフォリオの資産価値のぶれを低減することができる。

つまり、株価の動きに一喜一憂せず、株式投資のみで運用する場合に比べて安定的に運用することができるわけである。そうすれば、心理的にも負担が大幅に軽減できるだろう。

このことを一般投資家にはあまり認知されていないようである。

一般の投資家の興味は、どうしても投資の技術的な話に向かいやすく、投資や運用の根本的な理論はあまり理解されていないように感じる。投資の技術的な話とは、チャート分析や投資のタイミングについてである。

しかし、上記のような根本的な考え方を理解すれば、運用でリターンを上げる方法についての理解も深まっていくだろう。そうなれば、投資の技術的な話よりも重要なことがあることも理解されていくのではないかと考えている。

歴史的な高値水準でも金(ゴールド)は買い?

このような話をすると、「金相場が上がってきたから、そのような話をしているのだろう」といわれるのだが、私はコモディティ市場を30年間見続けている。現在は1グラム当たり6,000円を超える相場だが、1,000円以下のときも知っている。

当時も今も、基本的に同じことを言い続けているのである。その結果が出ていることが、私が上記のようなことを言い続けている根拠になっているわけである。

したがって、私は今のような歴史的な高値水準でも、金を買い続けたほうが良いと考えている。

Next: なぜなら、金相場の天井を予測することはできず、またする意味もないから――

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