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米国は衰退しました。TikTokから始める米中戦争がアメリカ敗北に終わるワケ=江守哲

国家権力を使って外国企業を徹底排除

ルイス氏によると、米国内のWeChat利用者は約300万人にとどまっており、大半が中国人という。このような状況でも中国に難癖をつけなければならないほど、米国は弱っているといえる。

一方、中国外務省の汪文斌報道官は、「これらの企業は米国の法律と規制に従っている」とし、「米国は行動の結果を受け入れなければならない」と警告している。さらに、「米国は国家安全保障を口実にして、国家権力を用いて外国企業を力をによって圧迫している。まさしく覇権主義的なやり方だ」と非難している。

まさに「図星」である。米国とは本当にわかりやすい国である。トランプ大統領になってからさらにわかりやすい、単純な国になったようである。

ちなみに、米国内のTikTokの利用者は1億人と、人気が高い。これを禁止した場合の政治的な悪影響について共和党から懸念の声が出ているという。

しかし、大統領令は、「TikTokは中国共産党を利する虚偽情報キャンペーンに利用される可能性があり、米国は国家の安全を守るため、TikTokのオーナーに対して強い措置を取る必要がある」としている。また、WeChatについては、「利用者から自動的に膨大な情報を収集している。このデータ収集が中国共産党による米国民の個人および機密情報の入手を可能にする恐れがある」としている。

一方で、「適用法が認める範囲内で、米国の管轄範囲のすべての人による、すべての資産に関する、テンセントとのWeChat関連取引」を禁じるとしており、米国内での事実上のWeChat利用禁止となる。こうなると、米国民を含むすべての関係者が困ることになる。

TikTokは声明で「当社は適切な手続きを経ずに出された大統領令に衝撃を受けている」とし、「法の支配が放棄されないように利用可能なあらゆる救済措置を探っていく」と表明している。

「自由の国」アメリカまでもがソーシャルメディア規制へ

すでにご承知の通り、中国ではフェイスブックの対話アプリ「ワッツアップ」など米国のソーシャルメディアのサービスがブロックされている。これは中国という国の本質からすれば、仕方がないだろう。

しかし、「自由の国」を掲げる米国で様々なソーシャルメディアが禁止されれば、それは米国の終わりを意味するといっても言い過ぎではないだろう。

中国ではフェイスブックやツイッター、さらに2010年にはグーグルも中国撤退を余儀なくされた。中国は「中国市場に参入する企業は中国の法律を厳守する必要がある」と自身の態度を正当化しようとしている。それはそうであろう。しかし、それをやりすぎると、それもまた中国に跳ね返ってくる。

共産党機関紙・人民日報系の環球時報の胡錫進編集長は「中国が取ることのできる対抗措置は限られている。これが現実だ」と指摘し、打つ手がないことを認めている。

中国内部でも、中国の対応が苦しいと考えている人がいるのである。これもまた事実である。

Next: 歴史上もっとも「世界の反米感情」が高まっている

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