かねてから国内ではウイルス自体よりも、無策な安倍政権下で経済に殺されてしまうのではないかという危機感がありました。それに加えて足元では、経済よりもこの国で暮らす人々の歪んだ発想と暴挙による「コロナ差別」で命を奪われかねない状況になっています。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2020年8月6日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
コロナ感染者は「村八分」に?
いよいよお盆も近づき、今年は帰省するか、見送るか、いまだに決めかねている方も多いことと思います。
安倍政権は閣僚によって、「GoTo Travel はいいが、お盆の帰省はダメ」とか「いや、関係ない」とか、ほとんど理解不能な発言が飛び交い、相変わらず一貫性のなさが際立つ状況になってきています。
そして、どうもウイルス自体よりも恐ろしさを増し始めているのが、感染不安に起因した「コロナ差別」の顕在化です。
遠く江戸時代あたりから各地域に潜在的に存在していた「村八分」のような状況やいじめといったことが、ここに来て相当、目につくようになってきています。
PCR検査が進まなかったがゆえに起きた差別
PCR検査についてはコロナ感染者発見のための最重要ツールということで、世界的にこの検査の広範な実施がまず感染対策の第一歩となっています。
しかし、国内では依然としてこの有用性に対する不毛の議論が継続中で、だいぶ検査は受けられるようになってきたというものの、まだまだ誰でも希望に合わせて何度でもすぐに受けられるという状況にはなっていません。
この検査の信ぴょう性や意味があるのかといった基本的な話に関しては、ここではあえて避けます。
国内社会は、検査が受けられない(つまり誰が感染しているのかがわからない)ことから大混乱に陥っているように見えます。
都市部では、まったく意に介さず勝手なことをする輩が相当数存在する中で、地方では逆に過剰な不安感からよそ者を徹底排除する動きも出ているようで、お盆シーズンにこれがさらにエスカレートするのではないかという心配も出てきています。
コロナ感染を支える医療従事者には最もお世話にならなければならないのに個人生活では危ないということで、言われなき差別が発生。また、生活のインフラを支える物流のドライバーがそうした攻撃の矛先になったりということも、これまでかなり発生してきたようです。
果ては、県外ナンバーの車で走っていただけで攻撃を受けるといった極端な状況も起きています。とくに感染者の少なかった地方では、感染の可否に係わらず、よそ者を徹底的に排除する中世の村社会のような状況が随所に起きていることが報道でも取り上げられています。