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韓国「出生率0.88」で消滅の危機。文政権は南北統一での解決を画策か=勝又壽良

にわかな軍拡論の背景

北朝鮮は、核を放棄しないことが明らかである以上、韓国は軍備の近代化によって、南北の軍備を整備し、日本と対抗する準備に着手している。

南北統一軍は、核を保有して「宿敵日本」を脅かす位置に立ちたい、という意図であろう。最近の韓国が、原子力潜水艦や軽空母を建艦する意向を示し始めたのは、その作戦海域の狭さから極めて不自然な話である。目的は、日本への対抗である。

韓国の「主敵」は、2008年まで北朝鮮であった。それ以降、北朝鮮の名前を消して「周辺国」に変えた。具体的には、日本と中国である。

理由は、日韓と中韓の間で島嶼(とうしょ)を巡って係争が起こっているので、軍事的紛争に備えた予防措置という。日本は独島(ドクト、日本名・竹島)、中国は離於島(イオド)でそれぞれ韓国の領有権を認めていないのだ。ただ、中国は表向き。実態は、日本対抗である。

文政権は上記の通り、北朝鮮との統一を目指して、あえて主敵を周辺国にすり替えた。南北は、一体になって日本との軍事紛争に備えるというメッセージを出したものだろう。

北朝鮮は核を保有する。韓国が軽空母を保持すれば、南北で「軍事強国」になれるというソロバンを弾いているに違いない。

軽空母は、満載排水量3万~4万トン級の建艦予定である。文大統領は、日本の軽空母(いずも型の満載排水量2万6,000トン)よりも大型にすべきと指示している。国防部と海軍によると、韓国型軽空母には最新型垂直離着陸機F-35Bとヘリコプターなど航空機20機ほどが搭載できるという。2033年の配備を目標にしている。

また、4,000トン級新型潜水艦は、原子力潜水艦になる可能性も十分だ。大統領府の高官は7月28日に「次世代潜水艦は原子力推進になるだろう」とし、韓国政府が事実上原子力潜水艦を推進しているという点を暗示している。

日本と戦い復讐果たす

朝鮮半島の領海は、極めて狭いものだ。そういう狭小な領海で、軽空母や原子力潜水艦を保持する目的は、南北朝鮮統一軍で日本に対抗する意図以外には考えられない。

韓国が、米韓同盟にそって、「インド太平洋戦略」に参加することは、まずあり得ないであろう。中国への接近意図が強く、「二股外交」で米中間の対立を凌ぐ意図は変わらないからだ。

仮に、米国が韓国に対して「米中いずれを選ぶか」と迫ったとき、どのように回答するだろうか。

踏み絵であるが、日本との関係希薄化を前提にして最小限の関係に止めるであろう。GSOMIA(日韓軍事情報包括的保護協定)破棄を条件にする。終局的に、日本と「戦う」意図を明確にするはずだ。

南北統一の目的は、反日政策の貫徹である。日本に敵対することで、民族アイデンティティの昂揚につなげ、1910年の日韓併合への復讐を果たす。韓国民族主義の最終目的は、日本への復讐であろう。

Next: 前時代的な「復讐戦」がさらに韓国経済を没落させる

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