アームの顧客離れが加速
このようにデメリットが発生する反面、GPUとCPUを同じ会社で扱うシナジーは現状ではいまいち見えません。
エヌビディアのライバルであるAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)はGPUとCPUの両方を扱っているので、AMDに対抗できる総合半導体会社になろうとしているのかもしれませんが、その戦略が吉と出るかは分かりません。
個人的には、むしろアームの顧客離れの方が心配な気がします。
30兆円以上という巨大な時価総額を誇るがゆえに、株式交換で買収すれば大きな賭けができるということはあると思いますが、それにしても高すぎると思っています。
ニュースが発表されて初めての取引である9月14日の取引では514.89ドルと前営業日の終値486.58ドルから急伸しました。
とりあえずマーケットは材料に飛びついた形(ロビンフッターと言われるような個人投資家が材料に飛びついたのではないかと考えています)ですが、中長期的に見てどのように動くか注視していきたいと思います。
ちなみにエヌビディアのアーム買収は、米、英、中国の各当局の認可を得る必要があり、現状で18ヵ月程度の時間が掛かると見込まれています。難航した場合は、もっと時間が掛かるかもしれませんし、ブレイクする可能性もないとは言えません。
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『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』(2020年9月15日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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